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2023年06月26日Salesforce Marketing Cloudを導入するメリットとデメリット、導入時の注意点(Vol.42)
Salesforce Marketing Cloudは、Salesforceが提供するクラウドベースのマーケティング自動化およびデジタルマーケティングプラットフォームです。このプラットフォームは、企業がマーケティング戦略を立案し、実行し、顧客との関係を構築するための包括的なツールと機能を提供します。
Salesforce Marketing Cloudを導入するメリットとデメリット、導入時の注意点について解説していきます。
企業が顧客とのつながりを強化し、顧客体験を向上させるための強力なツールをしっかり活用するための参考になれば幸いです。
Salesforce Marketing Cloudは
・Account Engagement (旧 Pardot)
・Engagement(旧 Messaging/Journeys、旧Marketing Cloud)
・Customer Data Platform(旧 Salesforce CDP)
・Personalization(旧 Interaction Studio)
Intelligence(旧 Datorama)
から構成されます。
Account Engagement はまだまだPardotという名称で呼ばれるか事が多いかもしれません。
※詳細はこちらをご覧ください。
参考ブログ:セールスフォースマーケティングクラウド(Salesforce Marketing Cloud)の成り立ち
https://crm.dentsusoken.com/blog/dm_sfdc_mc_vol32/
目次
Salesforce Marketing Cloudを導入するメリット
マーケティング活動を一元化
Salesforce Marketing Cloudは、マーケティングのあらゆる活動を統合的に管理できます。メール配信やソーシャルメディア広告、ウェブパーソナライゼーション、マーケティングオートメーションなどの機能を1つのプラットフォームで一元管理できます。これにより統合化されたマーケティング活動を実施することが可能になります。
パーソナライズドなコミュニケーション
Salesforce Marketing Cloudは、顧客とのパーソナライズドなコミュニケーションを実現できます。データを蓄積し、セグメンテーションを行うことで、それぞれの顧客に対してターゲティングされた個別のコンテンツを提供することができます。
リアルタイムのデータ解析
Salesforce Marketing Cloudは、リアルタイムでデータを収集・解析することができます。アクションを実施した顧客のデータを分析し、顧客の行動パターンを把握することができます。また、データを可視化することで、迅速な判断が可能になります。
PDCAサイクルを迅速に回し、より効果の高いマーケティング活動を行うことができます。
豊富なAPI
Salesforce Marketing Cloudは、豊富なAPIを提供しています。他のシステムとの連携を容易にすることができます。APIを活用することで、独自のカスタマイズやアプリケーションの開発を行うことができます。
SalesforceCRMとのシームレスなデータ同期
Salesforce Marketing CloudではSalesforceのコアシステム(Sales Cloud Service Cloud Experience Cloudなど)とのデータ同期がコネクタを設定するだけで簡単に行うことができます。
これによりコアシステムで取得した顧客属性データを活用した、Marketing Cloudでのセグメンテーション、および施策の実施などが可能となります。
Salesforce Marketing Cloudを導入するデメリット
導入コストの高さ
Salesforce Marketing Cloudは、導入コストが高額になりやすいというデメリットがあります。導入には、高度な技術や知識を持った専門家が必要であり、それに伴う費用もかかります。
高度な機能の学習コスト
Salesforce Marketing Cloudは、多数の機能を持っており、その機能を使いこなすには、学習コストが高くなる可能性があります。特に、専門的な機能を利用する場合には、その機能についての深い知識が必要となります。
データの運用負荷
Salesforce Marketing Cloudは、大量のデータを扱うため、データの運用負荷が高くなることがあります。適切なデータマネジメントを行う必要があります。行動情報の収集については一定の期間を経過後、削除するまたはアーカイブ化してファイルとして保存しておく、などといった運用が必要となります。
十分なサポート体制が必要
Salesforce Marketing Cloudは、高度な技術や知識が必要なため、サポート体制が十分で無いと、問題が発生した場合、解決に時間がかかる可能性があります。
カスタマイズに制限がある
Salesforce Marketing Cloudは、多数の機能を持っているため、その中から必要な機能を選ぶことができますが、カスタマイズには制限があります。例えばテーブルを作成し、データを作成、登録するといったSQLを記述することができません。SELECT文のみ対応しているため、データの更新や削除を行う場合には工夫をする必要があります。自由度の高いカスタマイズを行いたい場合には、連携する別のマーケティングツールを検討する必要があります。
Salesforce Marketing Cloud Engagement運用ガイドブック
効率的なライセンスの使い方
Salesforce Marketing Cloudを導入する際の注意点と対策
導入時の注意点
課題の明確化
Salesforce Marketing Cloudの導入前には、課題や目的を明確にする必要があります。どのような課題を解決するために導入するのか、目的は何かを明確にし、それを達成するための目標と導入計画を立てる必要があります。導入自体が目的化してしまい失敗することは避けましょう。
カスタマイズの検討
Salesforce Marketing Cloudは、多くの機能を備えていますが、すべての機能を必要とするわけではありません。必要な機能を見極め、カスタマイズの必要性があるかどうか検討する必要があります。APIをコールしたり、サーバーサイドのコード記述をしたりも可能ではありますが、メンテナンス性が下がります。無用なカスタマイズは構築コストや運用負荷を高めてしまいます。
セキュリティ対策
Salesforce Marketing Cloudには、顧客情報などの重要なデータが多く含まれています。そのため自社のセキュリティーポリシーを確認しながら、自社のルールに沿ったセキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
トレーニングや教育
Salesforce Marketing Cloudは、多数の機能を持っているため、その使い方を理解することが必要です。導入前に、トレーニングや教育を受け、スタッフに適切な知識をつけてもらうことが重要です。
取るべき対策
導入計画の策定
Salesforce Marketing Cloudの導入にあたっては、導入計画を策定することが大切です。課題や目的を明確にし、必要な機能を把握し、適切な導入計画を立てることが重要です。やりたいこと、実現したいことを盛り込み過ぎて過大なプロジェクトにならない様に自社のリソースを見極め、無理のない計画を策定しましょう。そのようなケースでは対応する時期を分けて、幾つかのフェーズでの対応ができるようにすると良いでしょう。
カスタマイズの検討
Salesforce Marketing Cloudは、カスタマイズが可能なため、企業のニーズに合わせたカスタマイズを検討することが重要です。ただし、カスタマイズの際には、システムの安定性や可用性にも注意が必要です。
セキュリティ対策
Salesforce Marketing Cloudには、重要なデータが含まれているため、適切なセキュリティ対策を行う必要があります。データの暗号化やアクセス制限など、セキュリティに関する対策を行うことが重要です。テレワークなど、社外での業務に対応た対策をすることも検討が必要です。
トレーニングや教育
Salesforce Marketing Cloudの使い方を理解するために、自社の業務に合わせたトレーニングや教育を実施することが大切です。専門家からのトレーニングや教育を行う事や運用マニュアルを整備することで導入立上げ後の効率的な運用が可能になります。
関連ブログ:
セールスフォースマーケティングクラウド(Salesforce Marketing Cloud)の成り立ち
まとめ
「Salesforce Marketing Cloudを導入するメリットとデメリット、導入時の注意点」と題しまして、ご説明してまいりました。
Salesforce Marketing Cloudの導入メリットとしては
- マーケティング戦略の強化、改善が可能
- ターゲット層に合わせたカスタマイズが容易
- 複数のチャネルからの情報を統合、一元管理が可能
Salesforce Marketing Cloudの導入デメリットとしては
- 導入費用が高額になりやすい
- 使い方を把握するための学習コストが発生
- データの管理に関する専門的な知識が必要
メリットを生かしデメリットの考慮した導入を行うためには
- 課題の明確化をし、目的を明確にする
- カスタマイズの必要性を検討し、本当に必要な場合にのみカスタマイズを行う
- セキュリティ対策をしっかりと行う
- スタッフに適切なトレーニングや教育を行う
- 導入計画を策定し、安定性や可用性にも注意する
これらを見据え、有効なデジタルマーケティングプラットフォームづくりを目指してみてはいかがでしょうか?
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