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スーパーバイザーに向いている人・向いていない人 SV不足を解消する方法(Vol.66)

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どこのコールセンターでも共通の課題として掲げられるのがスーパーバイザー(SV)不足です(※以下、SVと表記)。解決策のひとつとして、外部から経験のあるSVを採用するとコストがかかるため、センター内のオペレーターをSVへ育成することが一番の近道です。しかし、オペレーターとしては十分な経験や知識があるのに、SVとしてはうまく機能せず、離職に繋がってしまうことも少なくありません。つまり、SVとオペレーターには求められるスキルが異なります。本記事ではSVに必要なスキル解説しながら、SVに向いている人と向いていない人をご紹介していきます。

コールセンターのスーパーバイザー(SV)に求められるスキル

SV不足を解消するためのひとつの解決策は、センター内のオペレーターをSVへ育成させる方法が一番の近道です。しかし、オペレーターはSVの経験はありません。そこでSV未経験のオペレーターからSVを育成する場合、次の3つのスキルを付与していく必要があります。

① コミュニケーション能力

まずは、コミュニケーション能力が高いことが大前提必要なスキルです。オペレーターとのコミュニケーションを円滑にすることで、問題発生時の迅速で適切な対応に繋がります。

SVからの対応指示について、オペレーターと双方向でのコミュニケーションができていないと、お客様へ思わぬ誤案内を引き起こします。現場から得られた情報からお客様の要望を正確にくみ取り、解決策を導きだすことで、クライアントへの貢献と現場からの信頼が得られます。

また、SVはオペレーターとだけではなく、コールセンターのマネージャーやセンター長、クライアントともコミュニケーションをとる必要があります。本部やクライアントから提示されたKPIに現場の現在の状況と明らかな乖離がある場合は、折衝して落としどころを見つける役割も持っています。

② リスク管理能力

想定外の問い合わせがあると、クライアントへエスカレーションをする必要があります。支給の資料を繋ぎあわせても回答できないと判断したものは、お客様へ納得いただける方法をクライアントへ提案し、その対応可否について指示を仰ぎます。

しかし、やみくもにエスカレーションをしていては、クライアントからの信頼を損ねることにもなりかねません。コールセンター内で培ってきた知見で対応可能なものと不可能なものを切り分ける能力も必要です。

発生した問題に対し適切な対応をすることもSVの役割ではありますが、それと同様に問題を事前に防ぐリスト管理能力もSVには求められます。想定されるリスクやリスク発生時の影響を考慮し、事前に対策を練っておくことでスムーズな業務運用が可能となります。

また、問題が発生していないコールセンターでは、問題を適切に発見できていない可能性もあります。客観的な視点を持ち、業務全体を俯瞰して捉えることでこれまで見えていなかった問題を可視化できます。

③ 数値管理能力

コールセンターでは、現場やオペレーターの管理がメイン業務となります。日々の席数の充足を管理しシフトを作成するだけではなく、コールセンターの重要な数値指標についても把握する必要があります。オペレーターの稼働を定量的に管理することで、数値目標の整理がしやすくなりロードマップの作成が容易となります。

また、クライアントやセンター内ではオペレーターやマネージャー、センター長へ目標達成の状況等をわかりやすく説明するために、数字をグラフでまとめる必要がでてくるケースもあります。

SVに向いている人

それでは、どういうオペレーターを育成すれば、優秀なSVに育てることができるのでしょうか。
そこで、SVに向いていて、優秀なSVになるために必要な3つの素養について解説していきます。

① 責任感がある人

SVは多数のオペレーターを管理する立場にあり、「管理する者」として精神的なプレッシャーを感じる場面も多々あります。しかし、このような環境下でもチームをまとめあげるリーダーシップや求心力のある人間性が求められます。

「指示されたことをするだけ」の受け身の体制ではなく、どんどん新しいことに挑戦し困難な事態からも目を背けず、最後までやり遂げられる責任感が必要です。

② 人に教えることが好きな人

SVは現場の管理だけでなく、新しいメンバーへの教育・研修や既存メンバーへのアップデート研修やFBを実施する必要があります。自分自身の成長だけでなく、チームをよく観察し、適切な指導を重ねていきましょう。そうすれば、メンバーが成長した瞬間や昨日できなかったことが新しくできるようになる瞬間に喜びを見出せます。SVの大切な素養です。

③ 数字に抵抗がない人

コールセンターを管理する上で、KPIを管理することが必要です。数値の算出方法や管理手法には研修で学べますが、数値での管理に抵抗がないことは欠かせない素養と言えるでしょう。また、グラフを用いた報告資料の作成作業が得意な人もSVに向いているでしょう。

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SVに向いていない人

SVの業務範囲は多岐に渡ります。そこで次にSVに向いていない人の傾向をご紹介します。次のような傾向がある場合は、様々なスキルを持っているSVだとしても業務に取り組んだ際の負担が大きくなります。SVが原因となり、せっかくの優秀なオペレーターが機能を果たせないだけでなく、離職へと繋がる可能もあります。では、SVに向いていない人の傾向を確認していきましょう。

① 勤怠が良くない人

SVは現場の司令塔として、オペレーターに指示出しをする必要があります。そのため、勤怠が不安定だと、現場の混乱を招きやすくなり、チームの信頼関係が崩れてしまう可能性もあります。

もし勤怠が不安定な場合は、原因を解消し、チームと関わる時間を増やすことで信頼関係の形成を行う必要があります。より円滑に業務に取り組めるよう改善をはかりましょう。

② 一人でコツコツ仕事をすることが好きな人

SVは自身の業務だけでなく、チーム全員の状況を把握する必要があります。状況の把握には、オペレーターとコミュニケーションを密にとり、体調や業務の進捗管理の確認も含まれます。

また、瞬時の対応を求められるコール業務では、予期せぬ状況や問題に遭遇するケースが多くなります。綿密な計画を立て、一人で着実に仕事をこなしていくことを好む人は、戸惑いやストレスを感じ、普段通りのパフォーマンスを発揮できなくなる可能性があります。

③ ストレスをため込みやすい人

ストレスをため込みやすい人は、トラブルやクレーム対応をひどく苦痛に感じる傾向があります。SVはオペレーターに代わり、クレームの二次対応をする必要があります。

また、 SVはオペレーターやマネージャー、クライアントからの要求も多くなり、ストレス負荷を感じる場面が多々発生します。ストレス耐性が低い人は対処することが厳しい場面も多いでしょう。

しかし、クレーム対応力や問題解決能力を磨き、ストレス耐性を向上させることは可能です。このような対応により、ストレスやトラブルへの対応力が身に着き、全体的な能力向上も期待できます。また、ストレスマネジメントのため、自己認識や適切な休息を管理することも大切です。

まとめ

「スーパーバイザーに向いている人・向いていない人 SV不足を解消する方法」と題して、ご紹介してまいりました。タイトルにあるSVに向いている人と向いていない人の違いはご理解いただけたでしょうか?

コールセンターのSV不足を解決するための一番の方法は、センター内の優秀なオペレーターをSVとして育成することです。勤怠のしっかりしている人が望ましいことは当然です。しかし、SVにはOP評価として勤怠などの画一的な見方だけではなく、業務パフォーマンスをしっかりと把握し評価することも時には必要となります。つまり、柔軟性に富んだ思考が求められます。

また、SVに一番求められることは実務経験ですが、誰しも「初めて」はあります。センター内でSVとして輝ける素養のある人材を見いだし、センター一丸となって育成することで、センター全体のモチベーションの増加や生産性の増加も見込めます。

もちろん外部から、実務経験・実績が豊富なSVを登用する方法も可能ですが、採用コストと期待通りの活躍ができるかのリスクが含まれています。コールセンターはセンター毎に特色があり、全く同じセンターはありません。まずは自センター内で、輝くSVを育成してみませんか。

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