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2023年01月06日コールセンターの種類とは?活用例も費用もたくさんご紹介!(Vol.19)
コールセンターでは、主に「インバウンド」と「アウトバウンド」という2種類の業務を担っています。また、昨今では電話による対応だけではなく、メール、チャット、SNSなど様々なコミュニケーション手段に対応し、「コンタクトセンター」と呼ばれるようになっています。本記事では、コールセンター/コンタクトセンターの種類を整理すると共に、当社で実際に実施している「アウトバウンド」に焦点をあて、顧客接点を担っている営業プロセス全般のデジタル化について事例を交えて解説します。
コールセンターの種類とは?
コールセンターとは、その名前の通りコール(電話すること)による顧客対応を行う事業のことです。お客様との直接的な電話によるコミュニケーションを担当するコールセンターには、大きく2種類があります。
コールセンターの種類
- インバウンド
- アウトバウンド
このような2種類のコールセンターの、それぞれの業務は次の通りです。
コールセンターの種類 | 業務内容 |
インバウンド | お客様からの電話を受けて対応する業務(受信)。 ヘルプデスク等のカスタマーサポート、テレビ通販などの電話オペレーターによる販売対応、お客様からのクレーム対応など、お客様からの電話を受けること(お客様の要件をうかがうこと)を起点として対応する業務をいう |
アウトバウンド | 企業側からお客様に対して電話をかけて対応する業務(発信)。 自社の顧客リストを元にセミナーや商品やサービスのご案内、顧客訪問のアポイントメントの取得、お客様の意向などの調査など、お客様に対して特定目標を達成するために電話することを起点として対応する業務をいう |
昨今では、「電話(音声=Voice)」というコミュニケーション手段だけではなく、メール、チャット、SNSなど、音声以外(=Non Voice)の多様なコミュニケーション手段が存在し、広く一般化しています(図1参照)。そのため、顧客の利便性や満足度を高めるため、コールセンター側でも電話以外のコミュニケーション手段(=チャネル)に対応することが求められています。このように多様なコミュニケーションチャネルに対応したコールセンターをコンタクトセンターと呼称しています。
上記のとおり業務としては、「インバウンド」、「アウトバウンド」という2種類に大別されますが、。どちらの業務においても電話だけではなく、様々なコミュニケーションチャネル(=マルチチャネル)での対応が可能となるように整備されてきています。
電通総研では、コンタクトセンターのソリューションを企業に提供することをビジネスにとして取り組んでおります。が、その一方でユーザとしてコンタクトセンターを自社内でも活用しております。それでは次に電通総研がコンタクトセンター事業者をどのような業務で活用しているのか、次項より事例を交えながら解説いたします。
コールセンター/コンタクトセンター事業者の活用例
電通総研では、「インサイドセールス(=内勤営業)」という役割で、コンタクトセンターによるアウトバウンドコールを活用しております。電通総研がコールセンター/コンタクトセンターの事業者として、システムを活用している事例をご紹介します。まずは一般的な営業プロセスにおいて、「インサイドセールス」がどのような位置づけになるのかを解説します。
一般的な営業プロセスは、図2に示すとおり、「新規リード(見込顧客)を発掘・獲得」し、「お客様を評価・育成(ナーチャリング)」し、「提案・交渉」を経て「成約」に至り、納入後に「保守などのアフターサポート」を行うという流れになります。電通総研では、この営業プロセスにおいて、「お客様を評価・育成(ナーチャリング)」する役割として、コンタクトセンターによる「インサイドセールス」を実施しております。
様々なマーケティング施策(イベント出展やセミナー開催など)により多くのリード(見込顧客)を獲得することはできます。しかしリードには単なる情報収集のお客様であったり、すぐにでも検討したいとお考えのお客様であったりと、様々なコンディションのお客様がいらっしゃいます。そのお客様の状況を整理し、お客様の検討状況を確認していきます。そして具体的な案件としてお客様の内部で検討が開始される状態に育成(ナーチャリング)する業務を、コンタクトセンターによるアウトバウンドコールやメール、ダイレクトメールなどで対応しています。つまり営業の機能を一部、コールセンター/コンタクトセンターにアウトソーシングしているのです。
当社は様々な業務システムやITサービスをお客様にご提供するビジネスを行っております。ご承知のとおり営業部門のモチベーションは、顧客案件の提案を行い受注することです。それにより売上予算を達成するというミッションがあります。営業の役割を「インサイドセールス」と「フィールドセールス」に分けることで、様々なコンディションのお客様の育成を、営業がすべて対応しない体制を作ります。そして、お客様の状況にあわせた対応を柔軟な営業体制で推進することで、より適切で効率的な顧客対応の実現を目指しています。
要するに「フィールドセールス」には、売上予算達成に資する、より受注確度の高い案件に注力してもらいたいのです。そのために、案件の育成フェーズを「インサイドセールス」であるコンタクトセンターに担ってもらうという役割分担をしています。もちろん注力顧客などアカウントセールスの対象顧客は全ての営業プロセスを「フィールドセールス」が実施していますので、顧客毎に柔軟な対応を行っています。また、これらのプロセスをサポートするため、SFAやMarketing Automation(MA)などのシステムやサービスも併せて活用し、営業プロセスにおけるデジタルの活用(=DX)を推進しております。
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コールセンター/コンタクトセンターの費用対効果
電通総研のアウトバウンドコールの場合、1件のコール対応に数千円/件の費用が発生しています。1件あたり(不在等でつながらない場合があるので)3回までコールし、不達であればメールでフォローするという方法をとっています。目的ごとにアウトバウンドコールを実施するため、時には数百件のコールを実施することもあり、その場合は相応の費用が発生します。
最近ではテレワークが主体になっている企業も多いため、アウトバウンドコールの中でも代表電話から目的の担当者に連絡を行うようなコールを行う場合は、なかなか目的のお客様に到達できず苦労します。つまり費用対効果については、目的ごとに適宜検討する必要があるでしょう。しかし、限られた人数のフィールドセールスにわざわざ新規リード発掘の目的で代表番号に電話させることは非効率ですので、コンタクトセンターの活用は有効だと考えます。
また、コールセンターやコンタクトセンターを利用するのではなく、自社の社員でインサイドセールスの役割を担うという方法ももちろんあります。外資系企業などでは、新入社員の営業教育やキャリアの一環としてインサイドセールスを営業の1stステップと位置付け、一定の基準を満たした時点でフィールドセールスに配置転換するという営業のキャリアデザインは皆さんもお聞きになったことがあるでしょう。自社で「インサイドセールス」の機能を持つ場合は、「インサイドセールス」の業務分掌、教育、評価基準などが整備されていることが重要です。
電通総研では、インサイドセールスとしてコンタクトセンターを活用するケースと自社の社員を活用するケースの両方があります。まず、1件あたりのコール費用からおおよそのコストを試算し、どの程度の規模の費用になるのかを把握します。そのうえで、自社の社員で対応する場合のメリット/デメリット、コンタクトセンターを活用する場合のメリット/デメリットを整理します。そして費用のような定量面だけではなく、社員のモチベーション管理や自社のソリューションの理解度が高い社員が対応できるような定性的な部分も含めて、総合的に評価検討されることをお奨めします。
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まとめ
コールセンターの2種類の業務とコールセンターからコンタクトセンターに発展している状況をふまえ、電通総研の事例をベースにコンタクトセンター事業者の活用例や費用対効果の考え方などをご紹介いたしました。電通総研はコンタクトセンターソリューションだけではなく、顧客接点に関わる様々なシステムやサービスを自社での経験を踏まえてご提供しております。お気軽に弊社までお問い合わせいただければ幸いです。
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