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コンタクトセンターとは?コスト部門から価値を生み出す組織になるために(vol.7)

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企業と顧客を声でつなぐ橋渡し役としてオペレーターがいます。顧客からの問い合わせを受け付けて、回答をしているオペレーターは企業の顔でもあります。
そのオペレーターが所属しているのがコンタクトセンターです。
皆さんはコンタクトセンターについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?電話受付をしてくれるカスタマー窓口と思っている方が大半ではないでしょうか。そもそもコンタクトセンターという言葉自体あまりなじみのない単語かもしれません。従来からのコールセンターとはどんな点が違うのでしょうか。本記事ではコンタクトセンターの意味や役割についてわかりやすく解説をしていきます。

コンタクトセンターの意味って知っていますか?

「コンタクトセンター」の「コンタクト」とはそのままの意味で解釈すると、「接触。連絡を取ったり、会ったり、情報交換すること。」と定義されています。また「センター」は「その分野、部門の中心的役割をする機関や施設」という意味合いになります。

コンタクトセンターのイメージはインバウンドでかかってきた電話に応答する電話受付窓口と思っていませんか?(私は依然、そう思っていました・・。そうです。実は一般的にはこのような印象が強いと思います。この印象を変えるために新しく作り出された名称が「コンタクトセンター」です。コールセンターという名称の方が馴染みがあるでしょうか。昔から存在するコールセンターは文字通り電話を使って音声での対応を行う組織です。昨今ではコミュニケーション手段の多様化により、電話だけではなく、それ以外のさまざまなコミュニケーションの手段でお客様とのやり取りが行われています。電話の音声通話の他の多くのチャネル、たとえばメール、チャット、webフォーム、SMS、SNSなどがあります。他にチャットボットやAIなどを合わせて活用して24時間、時間にかかわらず自動で応対しているケースもあるかもしれません。このような電話を含む多くのチャネルを統合してお客様の環境に合わせた複数のツールで接点を持つ組織をコンタクトセンターと呼びます。

もう一つの違いは「コンタクト」という言葉に意味が集約されています。顧客から企業に対して連絡を一方的にするだけではなく、これに加えて企業から顧客に対して連絡をするという双方向でのやり取りをする意味合いが含まれています。

顧客に対して最初に企業が情報を伝えるときには、必ずこのコンタクトセンターを通じて連絡を行います。顧客側も最初に企業に連絡をとるときは、コンタクトセンターに連絡をします。結果として顧客とやり取りした情報がコンタクトセンターに集約されていきます。コンタクトセンターとは顧客と企業を双方向につなぐ担い手であり、顧客情報を集約した施設という意味を持ちます。顧客との応対の品質を向上させ、顧客満足度を上げることが期待されています。

コンタクトセンターの役割をわかりやすく解説

ではコンタクトセンターの役割とは何でしょうか?前述した通り、顧客と企業の担い手ということですが、以下でもう少し具体的に確認していきましょう。

【コンタクトセンターの主な役割】

  • 顧客からの問い合わせを受け付ける
  • 顧客からの申し込みを受け付ける
  • 手続きの不備連絡を行う
  • 顧客への商品やサービスの紹介

あれ、これだけ?
と思われた方が多いかと思います。大きく簡単にまとめるとこれだけなのです。

顧客からの問い合わせを受け付ける

こちらについては利用された方も多いのではないでしょうか。顧客から電話での問い合わせを受け付ける、または企業のWebサイトを訪れてチャットをしてきた顧客の応対を行います。銀行ATMの最寄りの場所を知りたい、インターネットバンキングへのログインパスワードを忘れてしまったなど、多種多様な問い合わせを受け付け迅速にサポートします。

実はここで重要なのはそのやり取りの通話録音やそれをテキスト化した内容を記録し、社内に情報を管理しておくことです。応対時に顧客の満足度はどうだったか、質問に対する応答時間はどの程度だった、顧客の課題をどのように解決したのか、といった情報までしっかりと記録をします。

顧客からの申し込みを受け付ける

今はインターネットが普及しているため、デジタルネイティブ世代に乗ってWebで申し込みは当たり前の話かもしれません。しかし電話のみで受付をする業務は存在します。

例えば保険名義を変更した場合などがこれに該当します。保険会社によっては、名義変更をしてもWebサイトのマイページログインなどは別途本人から電話連絡を頂戴してから手続きを開始する、といった業務が存在しています。その際に電話だと本人確認がしやすい、という利点もあるので未だ電話申し込み業務が存在している状況なのかもしれません。

手続きの不備連絡を行う 

顧客の電話番号やメールアドレスなどを把握している前提にはなりますが、企業から顧客へ連絡を行います。一般的に電話での連絡が多いです。

例えば顧客が銀行口座開設の申込みを行ったときにある不備の連絡です。申し込み用紙や申し込みサイトに必要な個人情報を記載した後で、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を送付します。しかし、忘れてしまう顧客が結構います。こういったお客様に対して電話連絡や、メールで手続きの不備連絡を行います。この応対履歴についても担当者はしっかりと記録を取ります。

顧客への製品・商品紹介

企業が顧客からの申し込み情報を経てサービスを提供した場合、その顧客の属性情報や行動情報に応じて、趣味嗜好が類推できるケースがあります。おすすめの製品・商品があった場合、顧客に対して製品・商品の紹介を行います。電話をかけたりメールで紹介をするケースが多いです。

コンタクトセンターにはこのように多様化した役割があるのです。そのため、顧客との接点をマルチチャネル、オムニチャネル化する事で顧客とのつながりが強化されるメリットがあります。

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コストセンターではなくプロフィットセンターを目指そう

コンタクトセンターの運用は受付のためのオペレーターが必要です。顧客との応対をするために、電話や応対記録を残すPC等の端末やシステム、その開発などが必要になります。この施設を作るために設備投資でコストがかかります。
さらにオペレーターの人件費は常にかかり続けます。企業からしてみると、常にコストを負担しなければならない施設なので可能な限り規模を縮小し、コストを抑えたいと考えるのは必然かもしれません。しかしコンタクトセンターはコストだけを出し続ける施設ではありません。

顧客との応対履歴から顧客の興味関心情報を記録し、顧客のニーズに合った適切な商品の紹介など商談を作り出していくための足がかかりを作り出します。顧客との応対情報を元に顧客へマーケティング施策メールを配信の実施、電話で商品の紹介など行います。その中で顧客が興味をもった場合には営業担当へ連絡し、実際の商談から購入へとつなげていきます。

受注までつなげることで、結果としてコンタクトセンターはコストではなく、高い利益(プロフィット)をもたらす施設に変わります。企業にとってコンタクトセンターは価値を創出する施設となることが求められているのです。

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まとめ

「コンタクトセンターとは?コスト部門から価値を生み出す組織へ」と題しまして、ご説明してまいりました。コンタクトセンターはオンラインのコミュニケーションが当然の世の中となりました。しかし今でも、オンライン/オフライン両方で企業の顔となり、顧客の相談に柔軟に対応する、つながりの担い手となる施設です。

オペレーターを配置し人件費を出し続けるコスト部門ではなく、顧客との応対情報をもとに新たな商談、契約受注につなげられ、価値あるプロフィット部門となるのがコンタクトセンターです。コンタクトセンターの実現とこれを活用をすることで業務効率化と多角的なマーケティング活動を展開してみてはいかがでしょうか?

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