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ボイスボットと生成AIボイスボットとは? コールセンター業務などで顧客の電話対応に活用されているシステムについて解説(Vol-154)

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ボイスボットといえばAI技術を採用した音声応答システムです。コールセンターなどにおいて、IVR(電話自動音声応答システム)よりも進んだオペレーターへのアシストができます。ボイスボットに生成AIを活用することで、より自然で高度な自動応答が可能です。

この記事では、ボイスボットの基本を知りたい方に向けて、シナリオ型と生成AIボイスボットの比較やメリット・デメリットなどを解説します。

ボイスボットはAI技術を活用した音声応答システム

一般にボイスボットと呼ばれているのは、AI技術を活用した音声応答システムです。自然言語処理や音声認識、音声合成を駆使することで、自動応答サービスを提供しています。広く普及しているキーワードと対話フローで定型的な応答シナリオを設定したボイスボットがシナリオ型ボイスボットです。

ボイスボットはコールセンターやSMSなども利用するコンタクトセンターや、その他(以下コールセンターなど)の受電業務を効率化するために活用されています。オペレーターが問い合わせを受ける前にボイスボットが用件概要を確認することで、マンパワーの削減など業務の効率化が可能です。

無人~有人の連携も可能

ボイスボットを活用すれば問い合わせの内容により、オペレーターにつなぐことなく対応を完結することも可能です。休日や夜間などオペレーターが少ない、またはいない場合や簡単な情報の受付業務に役立ちます。

会話内容により有人での対応が必要な場合には、必要事項を聞き出したうえで折り返し業務へと回す、といったように、一次受付の役割を果たします。また、ボイスボットの案内を途中でスキップしてオペレーターと話したいという顧客のニーズにも対応するなど、無人〜有人間の連携も可能です。

受発信ボイスボット

ボイスボットの多くは電話の自動応答システムであり、受信時のオペレーター役を担うものです。しかし、発信が可能なボイスボットも存在しており、料金支払いのリマインドや督促といった定型業務などに活用されています。

ボイスボットのメリット

ボイスボットの主なメリットについて解説します。

人材不足の解消

ボイスボットの大きなメリットが人材不足の解消です。人手不足が叫ばれる昨今において企業では、受電業務が多かったり、それぞれの対応時間が長かったりすると、他の業務に支障をきたすおそれがあります。コールセンターなどの専門部署を設置したり、受付要員を配置したりしている企業であっても、定員が充足できていないケースがみられます。

ボイスボットを導入することで、簡単な内容であれば人が電話に出なくても用件が終わります。オペレーターが対応を引き継ぐにしても、ボイスボットが基本情報の聞き取りを行うことで、応対するオペレーターの総人数や対応時間が少なく済むという点がメリットです。

応答の効率化

ボイスボットの導入によって、決まったガイダンスによる一次受付が行われます。ガイダンスに対する顧客の返答を受けておこなわれる対応も、自動化された効率的なものです。均質的でわかりやすい応答ができます。

オペレーターの負担軽減

ボイスボットが一次受付を担当することにより、オペレーターはその後の本論に対するやり取りに集中できます。時間的にも負担が軽くなります。また、ボイスボットから情報を引き継ぐことにより、問い合わせ内容の正確な把握が可能です。人間の担当者間で引き継ぐ場合には、しばしば伝達すべき内容が漏れていたり、話しが微妙に変わっていたりすることもあり、顧客へ聞き直す必要が生じてしまいます。

24時間対応の実現

ボイスボットは自動化されているため、稼働する曜日や時間を選びません。365日24時間の受付対応を実現できます。休日や夜間でオペレーターや担当者が不在であり、一次受付にとどまる場合であっても、翌営業日には情報を確認したうえで折り返しの連絡を入れるところからスタートでき、連絡前に回答内容をじっくり精査することも可能です。

人的コストの削減

人材不足の解消に対応できるボイスボットの導入は、少ない人数または無人での電話受付を可能とするものであり、人的コストの削減も大きなメリットです。24時間対応を人的に実施しようとすれば大きなコストがかかりますが、ボイスボットなら人件費ゼロで実施できます。

顧客満足度のアップ

ボイスボットの導入は、企業側だけでなく顧客側にもメリットが大きく、結果として顧客満足度のアップという企業側のメリットをも生み出します。

・いつでも問い合わせができる
ボイスボットによる24時間受付を実施していれば、顧客はいつでも思い立った時点で問い合わせることができます。休日や夜間のため翌営業日の営業時間まで待たなければならない、というハードルがなくなり、顧客満足度が向上するでしょう。

・長く待たされない
コールセンターなどでオペレーターが一次受付を行っているケースでは、もしオペレーター全員が対応中だった場合、架電した顧客はガイダンスを聞きながら待たされるか、後刻掛け直すことになります。対応中の案件に込み入った話しが多ければ、待ち時間は延びるばかりです。このとき、待ちきれずに離脱があり、商品・サービスを購入する気をなくしてしまう顧客がいたとすれば、機会損失につながります。

ボイスボットを導入している企業の問い合わせ窓口であれば、オペレーターが対応中でも長く待たされることなく問い合わせができます。細かい内容についてはオペレーターとのやり取りが必要だったとしても、折り返しの電話を入れてくれるため顧客満足度が上がるのです。結果、機会損失も防げます。

ボイスボット(特に、シナリオ型ボイスボット)のデメリット

ここまで解説したように多くのメリットをもたらすボイスボットですが、注意しておくべきデメリットもあります。

シナリオに縛られる

ボイスボットはあらかじめ設定されたシナリオの範疇で顧客の言葉を判断して回答を実施します。そのため、シナリオがカバーしていない発言があった場合、適切な対応ができないおそれがある点がデメリットです。

複雑な質問の把握が困難

シナリオの件とも共通しますが、複雑な質問をされた場合にボイスボットが把握しきれないおそれがあります。

オペレーターでないと伝えられない内容がある

ボイスボットが対応できるのはテキストベースの内容です。言葉で伝えられる範囲を超えてしまうと、オペレーターでなければ伝えられないことがあります。画像や動画、図形などを参考にする情報は、人間よりも狭い範囲の言葉で伝える前提のボイスボットには、伝達が難しいといえるでしょう。

生成AIとは

生成AIはデータベースからの抽出ではなく学習によってオリジナルコンテンツの生成を可能とするAI技術です。与えられたプロンプト(指示や条件設定の文)によりマッチするテキスト、映像、画像、音声などを生成して目の前に提示します。ディープラーニングを基盤として、人間の思考を再現したかのような出力が特徴です。

たとえば、プロンプトとして「生成AIで画像を作る方法」といった指示を与えると、単に一般的な作成手順を返すだけでなく、画像生成サービスの特徴などをまとめた紹介コンテンツを生み出します。

生成AIボイスボットで広がる活用の幅

生成AIボイスボットについて解説します。

生成AIでより自然な案内が可能に

ボイスボットのデメリットの項で述べた、「シナリオに縛られる」「複雑な質問の把握が困難」「オペレーターでないと伝えられない内容がある」といった点は、シナリオ型ボイスボットが搭載しているAIの限界ともいえるものです。生成AIボイスボットは、シナリオ型を超えたより自然な案内を可能にしています。

LLMによる高いレベルの会話が可能

生成AIボイスボットがシナリオ型を超える高度で柔軟な会話、案内を可能としている理由のひとつが、シナリオ設定無用でLLM(大規模言語モデル)をベースとした処理を実行でき、顧客の言葉への深い理解を実現できるという点です。

シナリオ型と生成AIボイスボットの違い

シナリオ型と生成AIボイスボットの代表的な違いを一覧表にすると、以下のとおりです。

シナリオ型ボイスボット

生成AIボイスボット

自動応答の仕組み

スクリプト・キーワードに沿ってデータベースから回答を選択

ユーザーの言葉から深く意図を理解し、LLMを使って最適な回答を返す

特徴

・定型的で限られた回答

・低コスト

・扱いやすい

・よりユーザーニーズに沿った自然な回答

・高コスト

・問い合わせ内容の解決につながりやすい

生成AIボイスボットでシナリオ型への不満を解消

生成AIを搭載したボイスボットはシナリオにとらわれる必要がなく、長い質問や込み入った話でもユーザーの意図を正確に読み取り、より正確で情報量豊かな回答が得意です。

簡潔に質問しないと正しく認識しないことがある、聞きたいことと微妙に違う回答をされる、問題解決につながる回答を得られないといったシナリオ型での不満の解消に役立ちます。人間相手と同じ感覚での利用が可能になってくるでしょう。

生成AIボイスボットの注意点

生成AIボイスボットの注意点を解説します。

ハルシネーションのリスク

ハルシネーションとは英語の「hallucination(幻覚)」を由来とする言葉で、生成AIの分野では、誤った情報・コンテンツの生成を指します。あたかもAIが幻覚を見ているかのようなイメージです。

ハルシネーションには、学習データの情報を間違って出力する場合と、学習データにはない情報を出力するケースがあります。ハルシネーションが起きてしまった場合、出力された結果を正しいものだと信じてしまうと大きな問題につながりかねず、リスクを伴うため注意が必要です。

回答に適さないデータの提示

そもそも学習データが誤っていたり、偏っていたりするような精度の低いものである場合だけでなく、プロンプトとするデータが回答に適さない場合は有効な回答を出力できません。

円滑な導入には外部サポートを検討

生成AIボイスボットをうまく運用するためには、ハルシネーションの可能性も念頭におき気を付けること、適切なプロンプトの使用を心掛けることが必要です。それも含めて、円滑な生成AIボイスボットの導入を考えるなら、顧客接点DXのような外部のサポートを検討することも選択肢に入ります。

ボイスボットは生成AIの特徴を理解して導入・活用しよう

ボイスボットはAIを利用した自動応答システムです。シナリオ型と生成AI型があります。ボイスボットに期待できるメリットは、業務の効率化やコスト削減、顧客満足度アップなど多数です。

また、シナリオ型が持つシナリオに縛られる、質問を正しく把握しないといったデメリットも生成AI型で解決可能です。

ただし、導入事例がそこまで多くなく発展途上の生成AI型にはハルシネーションなどの課題もあります。ボイスボットの導入にあたっては、生成AIの特徴を理解し、外部のサポートを受けることも加味して活用しましょう。

 

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※本記事の内容に関しましては2026年04月09日の情報を基に作成しています。
詳しい内容につきましては各製品・サービス・ソリューションサイトにお問合せください。

 

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