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CRM・フィールドサービス・PLM連携で実現する製造業のサービス効率化(Vol.101)

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はじめに – 製造業におけるフィールドサービスの重要性

製造業において、顧客との関係性を築く手段の一つとして、フィールドサービスはますます重要性を増しています。これまで「製造業」といえば、製品を作って納品するのがゴールとされてきました。しかし近年では、製品の稼働データやメンテナンス情報を元に、サービスを通じて顧客との長期的な関係を築くことが競争力に繋がります。フィールドサービスの効率と品質を上げるためには、単なる修理や保守ではなく、顧客のニーズや製品のライフサイクル全体を考慮する必要があります。

ここで重要になるのが、**CRM(顧客関係管理)とPLM(製品ライフサイクル管理)**との連携です。これにより、顧客情報、製品情報、サービスデータの一元管理が可能になり、顧客満足度やサービス効率が向上することが期待されます。本記事では、製造業におけるCRM・フィールドサービス・PLMの役割やその連携によってもたらされるメリット、また導入時の課題とその解決策について探っていきます。

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CRM・フィールド顧客関係管理サービス・PLMの役割

  • CRM(顧客関係管理:カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)とは?
    CRMは、顧客情報や商談履歴、問い合わせ対応記録を一元管理することで、営業からサポートまでの顧客対応を効率化するシステムです。CRMを活用することで、過去の購入履歴やサポート履歴をもとに顧客に最適なサービス提案が可能になります。
  • PLM(製品ライフサイクル管理:プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)とは?
    PLMは、製品の設計・開発段階から、製造、販売、保守、廃棄に至るまでのライフサイクル全体を管理するシステムです。製品の改良や品質向上に役立ち、各工程で収集したデータを次のフェーズに活かすことができます。
  • フィールドサービスとは?
    フィールドサービスは、製品や設備の設置、メンテナンス、修理といった現地作業を指します。これにおいては、技術者のスケジューリングや部品管理、履歴管理が重要です。効率的なフィールドサービスを提供するには、CRMに格納されている顧客情報や製品情報、そして過去の対応履歴の活用が欠かせません。

CRM・フィールドサービス・PLMの連携によるメリット

製造業におけるCRM・フィールドサービス・PLMの連携は、次のようなメリットをもたらします。

  • 顧客満足度の向上
    CRMに登録された顧客情報や過去のやりとりを活かすことで、フィールドサービス担当者が現場で顧客に対して適切なサービスを提供できるようになります。例えば、メンテナンス訪問時に顧客の好みや過去のクレーム内容を事前に把握できるため、的確な対応が可能です。これにより、顧客の修理に関わる煩わしさを低減し、信頼の獲得、リピート注文や追加注文の獲得にも繋がります。
  • サービス効率の改善
    連携されたシステムを活用することで、技術者のスケジュール調整や必要な部品の在庫確認などが迅速に行えます。例えば、フィールドサービスの担当者が現場で製品の設置やメンテナンスを行う際、PLM情報から製品の詳細仕様(サービスBOM)や注意事項を確認でき、作業の効率が向上します。作業効率の向上はフィールドエンジニアの稼働率向上につながり、サービス部門の原価低減を達成します。また顧客のダウンタイムを短縮しサブスクリプション型のビジネスモデルの利益率向上にも寄与します。
  • 製品の寿命延長と品質向上
    製品の使用状況や保守履歴を集約することで、製品設計の段階で改善ポイントを明確にできます。例えば、頻繁にメンテナンスが必要な部品の耐久性が低い場合、その部品の素材や設計変更を行うことで、製品寿命の延長が図れます。また、フィールドサービスを通じて取得したフィードバックを製品開発に反映させ、次世代製品の品質向上に繋げることが可能です。

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連携の実装における課題と解決策

  • データ統合の壁と解決法
    CRM、フィールドサービス、PLMは異なる種類のデータを扱うため、それぞれのシステムのデータ統合には注意が必要です。特に、顧客情報や製品情報の同期は複雑になることが多いため、統合プラットフォームやAPIの活用が重要です。企業によっては、システム間のデータをリアルタイムで更新するミドルウェアを導入し、データの一貫性を保つことが求められます。
  • 既存システムとの統合
    製造業の現場では、既存のERPやMESといったシステムが稼働していることが一般的です。これらのシステムとの互換性を考慮しないと、データが正確に連携されないリスクがあります。既存システムと新しいCRM・PLMの連携を考慮したカスタマイズやトレーニングを行うことで、業務プロセスに混乱が生じないようにすることが大切です。
  • 社内リソースの最適化
    CRM・フィールドサービス・PLMの連携によって、IT部門や情報システム担当者のリソースが圧迫されることも懸念されます。このため、プロジェクト管理ツールを活用し、タスクを可視化・分担するなど、リソースの最適化を図ることが重要です。また、トレーニングプログラムを実施し、各部門がスムーズにシステムを活用できるようサポートすることも大切です。

事例紹介:CRM・フィールドサービス・PLMの連携による成功事例

ある製造業企業では、CRM、フィールドサービス、PLMを連携させた結果、サービス提供の品質とスピードが飛躍的に向上しました。例えば、フィールドサービス技術者が現場でスマートデバイスを活用し、CRMとPLM情報をリアルタイムで確認することで、顧客への迅速な対応が可能になりました。また、これにより収集されたサービスデータをもとに、製品開発部門がより耐久性の高い部品設計を実現し、顧客からの信頼性も向上しました。

このように、製造業におけるCRM・フィールドサービス・PLMの連携は、現場のサービス品質を高め、製品の改善にも繋がる有効な手段であると言えます。

まとめと今後の展望

CRM・フィールドサービス・PLMの連携は、製造業においてサービス提供の質を向上させ、顧客との関係強化に大きく寄与します。今後は、IoTやAI技術の進化と共に、さらなる効率化が期待されるでしょう。また、リモートメンテナンスや予測保守といった新たなサービスも視野に入れることで、顧客により価値のある体験を提供し続けることが可能です。製造業が今後も顧客と強固な関係を築き、サービス品質を維持するためには、CRM・フィールドサービス・PLMの連携は欠かせない要素です。

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