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成果を出すコールセンターKPI設計と運用術~生成AI時代の現場進化と経営インパクト~ (Vol.119)

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「応答率」「平均処理時間」「一次解決率」――コールセンター業界ではおなじみのこれらの指標。
日々のレポートや週次報告会でも欠かさずチェックされ、多くのセンターでKPIの“常識”として定着しています。
しかし、こうした従来型のKPIは、今なお現場の実態や企業の戦略ときちんと結びついているでしょうか?“数値を追うこと自体が目的になっている”センターも少なくありません。
急速に進化するチャネルの多様化、生成AIの登場、そしてカスタマーエクスペリエンス(CX)重視の潮流の中で、コールセンターは従来の延長線上では語れない時代に突入しています。
本記事では、あらためて KPIとは何か?なぜ必要か?どう設計すべきか? を問い直し、現場の改善にも経営戦略にも効く、次世代型のKPI活用のあり方を考えていきます。

コールセンター/コンタクトセンターにおける「KPI

コールセンターやコンタクトセンター業務におけるKPI(重要業績評価指標)は、長年にわたり業務の効率や品質を測るものさしとして活用されてきました。
現場で日々活用されているおなじみの指標たちは、業務の安定運用や改善に欠かせない存在です。でも、ふと立ち止まってみると、こんな声が聞こえてくることもあります。
「応答率は高いのに、なぜかクレームが減らない」「KPIに沿った指導をしても、オペレーターのモチベーションが上がらない」「KPIをクリアしても、顧客満足度(CSAT)にはつながっていない気がする」

この違和感の正体は何か?それは、KPIそのものではなく、“KPIの設計”と“運用のあり方”にあるのかもしれません。現在、企業の顧客接点は、いわゆる「コールセンター」から「コンタクトセンター」、さらには生成AIやデータ分析といったテクノロジーを組み込んだ次世代型コンタクトセンター(図1)へと進化しつつあります。

次世代型コンタクトセンターへの段階的進化

図1:次世代型コンタクトセンターへの段階的進化

ただし、すべての企業が一足飛びにそこへ行けるわけではありません。まだ電話中心の運営をしている企業もあれば、すでにチャットやSNS対応を取り入れている企業もあります。それぞれの組織が、今どのフェーズにあるかは様々です。本ブログでは、KPIの意味と再定義、そして現場を活かすための設計・運用方法を、実例や生成AIの活用も交えてご紹介していきます。読み終えたとき、「KPI管理の道具から価値創出のツールへと再設計する」ためのヒントをきっと掴んでいただけるはずです。

コールセンター/コンタクトセンターのKPIの役割とは?

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。 その名の通り、業務の進捗や成果を“数値で測る”ための指標です。 
コールセンター/コンタクトセンターにおけるKPIの多くは、以下のようなものが一般的です。

・応答率(電話が受けられた割合) 

・平均処理時間(AHT) 

・一次解決率(FCR) 

・放棄呼率(Abandon Rate) 

・顧客満足度(CSAT) 

・応対品質評価(スコアリング) など 

これらのKPIは、単なる“数字の羅列”ではありません。 それぞれが、お客様体験(CX)・業務効率・コスト最適化という、経営視点でのゴールと密接に関係しています。たとえば応答率は、「待たされない=ストレスの少ない顧客体験」に直結します。 平均処理時間(AHT)は、業務の生産性や要員配置の適正化に貢献します。 CSATは、ブランドのロイヤルティやリピート率と関係する重要な指標です。 なぜ、KPIを設定する必要があるのか? KPIの役割は、主に以下の3つに集約できます: 

・センターのパフォーマンスを“見える化”する 
   属人的な印象や感覚ではなく、誰もが共通の数字で現状を理解できます。 

・マネジメントの“判断基準”を提供する 
    採用や教育、配置転換、投資判断などを、客観的な数値に基づいて行えます。 

・現場の“改善サイクル”を生む 
 目標との差分から課題を特定し、改善→検証→再設定というPDCAを回せます。 

どの段階の企業にも必要な“基礎体力” 重要なのは、企業のフェーズによらずKPIの設計と運用は必要不可欠ということです。 まだKPIを「見よう見まねで設定している」コールセンター 、既に複数チャネルを運営しているコンタクトセンター 、生成AIやCRM連携を試験導入している先進型センター いずれのステージにあっても、正しく設計されたKPIが“前進の羅針盤”になるのです。 

また、下図2に示すように現場と経営層の期待指標にズレが生じてしまうと、 センターが疲弊し顧客離れにもつながってしまうため、 KPIは「現場」と「経営層」をつなぐ言語であるということも大事なポイントになります。 

経営層と現場の求める指標の構造的なズレ概念図

図2:経営層と現場の求める指標の構造的なズレ概念図 
 

KPIが目的化する組織──よくある落とし穴とその構造と背景 

前章までに紹介した“KPIのズレ”は、いくつかの共通した落とし穴に起因しています。 

落とし穴①:KPIが目的化している 

「AHTを下げろ」「応答率をもっと上げよう」といったKPIそのものが“目標”になると、本来の目的が見えなくなってしまいます。 AHT(平均処理時間)を縮めようと急ぎすぎるあまり、オペレーターが顧客の課題を丁寧に聞けなくなったり、後追いでの対応が増えて一次解決率が下がったり……。 こうなると本末転倒です。 KPIはあくまで「目的に近づくための指標」であって、目的そのものではありません。 

 
落とし穴②:全社戦略やCXと“つながっていない” 

「応答率90%」「放棄呼率5%未満」といった目標を設定していても、それが会社全体の戦略や顧客体験向上とどうつながっているかが曖昧なケースもあります。 たとえば、企業全体が“高付加価値サービスへのシフト”を掲げているにもかかわらず、センターでは依然として“数をさばく”ことが重視されている。このように方向性がずれていると、センターの役割も現場の士気もぼやけてしまいます。

 

落とし穴③:現場に合わないKPI設計

業種やセンターの成熟度に関係なく、「他社がやっているから」「前任者が設定していたから」といった理由で、KPIが固定化されてしまうケースがあります。 しかし、たとえば電話中心のコールセンターと、複数チャネルを運営するコンタクトセンターとでは、 重視すべきKPIの中身も、設定値の目安も当然違うはずです。 無理に一律のKPIを押し付けると、数値は達成しているのに現場に疲弊感がある、というズレが生まれます。 KPIの“罠”を回避するためにには、以下の2点が極めて重要です。 

・目的 → 戦略 → KPI という因果関係を明確にすること 

・センターの成熟度に合ったKPIを再設計すること 

このアプローチによって、KPIは単なる監視ツールではなく、センターと企業の価値創出を支える“言語”になります。 

 

KPIを価値創出ツールに変える設計・運用のポイント

 

前章で述べたように、KPIは設計や運用の仕方によっては、現場を疲弊させてしまうことがあります。 逆に、うまく設計・運用できれば、KPIはセンターにおける価値創出のドライバーになります。 ここでは、KPIを“生きた指標”として活用するために必要な4つのポイントを紹介します。 

ポイント1: 【目的起点】“なぜ測るのか”を言語化する 

KPIは「何を測るか」だけでなく、「なぜ測るのか」が重要です。 たとえば、「一次解決率(FCR)」というKPIを設定する場合、 その目的が「顧客の手間を最小限にする」ことであれば、FCRだけでなく、 再入電率や「ネットプロモータースコア(NPS=他の顧客への推奨度)」との関連もセットで可視化するべきかもしれません。 このように、KPI単体ではなく、その“背景にある目的”を設計段階で明示することで、KPIはより戦略的な意味を持ちます。 

 

ポイント2: 【自社に最適化】センターの成熟度に応じた設計 

たとえば以下のような段階ごとに、KPIの種類・粒度・更新頻度は変わります: 

フェーズ 

特徴 

適したKPIの例 

初期フェーズ(例:BPO導入直後) 

業務の安定化、業務量の可視化 

応答率、AHT、件数ベースの定量指標 

中間フェーズ(例:マルチチャネル化) 

業務品質の標準化、顧客視点の導入 

FCR、CSAT、チャネル別対応率 

発展フェーズ(例:AI・CRM活用) 

高度化・最適化、戦略連携 

VOC分析、CXスコア、AI活用率 など 

他社の事例をそのまま転用するのではなく、自社の成熟度・目的に合わせた設計が不可欠です。 

 

ポイント3: 【現場巻き込み】KPIは“合意形成”のプロセス 

KPI設計は、上層部だけでなく、現場のオペレーターやSVも巻き込んで行うことで、実効性が高まります。 「このKPIがあるから、自分たちの成果が可視化される」 

「この指標を意識すると、顧客満足度が上がる」 「このKPIは業務改善につながる」 そうした実感があることで、KPIが“管理のための数字”ではなく、“現場を支える言語”へと昇華していきます。 

 

ポイント4:【変化を受け入れる】KPIは“定期的に見直す”もの 

KPIは一度決めたら終わり、ではありません。 業務内容、チャネル構成、顧客ニーズ、テクノロジー環境などは日々変化します。 たとえば、チャットボットの導入により“対応件数”の基準が変わることもありますし、 生成AIの活用によって“応答品質”の評価軸も見直す必要が出てきます。 つまり、KPIも“生きもの”として、継続的にメンテナンスする仕組みが求められるのです。 どんなに立派な経営戦略があっても、それが現場に伝わらなければ意味がありません。 

 

KPIを“活かす”ための仕組みと運用体制

 

KPIは「設計して終わり」ではありません。 運用して初めて意味を持ち、改善や価値創出のきっかけになります。 ここでは、KPIを“活かす”ために必要な運用の工夫や、体制づくりのポイントをご紹介します。 

【“見える化”の工夫】ダッシュボードとストーリーテリング

KPIのデータは、「誰が見てもすぐ理解できる」形で可視化する必要があります。 単なるExcelの羅列では、データは眠ってしまいます。 おすすめは Power BIやTableauといったBIツールを用いたダッシュボード化です。 例えば、色やアイコンで「注意が必要な指標」をひと目でわかるように 変化のトレンドをグラフ化し、対策の効果を見える化 、前週比・前月比など、比較がしやすい構成にする 。数値だけでなく、“背景のストーリー”を記載したコメント欄を設ける 。これにより、数値が“語る”ようになり、関係者の納得やアクションが生まれやすくなります。 

 

【“気づき”を仕組みに】定期レビュー会議の設計

KPIは測るだけでなく、「対話」につなげることで活きてきます。 たとえば以下のような定例会議フローを実施します。 

週次レビュー:SV・リーダーによるKPI確認と、チームごとの課題共有 

月次レビュー:マネージャー層による傾向分析と中期改善策の議論 

四半期レビュー:経営層を交えた成果振り返りとKPIそのものの見直し検討 

重要なのは、「責める場」ではなく “気づきと対策を生む場”にすること。 KPIが“改善のきっかけ”になる運用を設計することで、現場の心理的安全性も保たれます。 

 

【“行動”に落とす】KPIとオペレーションの接続

KPIは数値であっても、その裏には「行動」があります。 たとえば「一次解決率(FCR)」が下がった場合、 

・FAQ更新の遅れ 

・研修不足 

・複雑化したサービス内容 

など、様々な原因があるかもしれません。 ここで大事なのは、KPIの変化 → 原因分析 → 行動への反映をつなげるループを構築することです。KPIと関連するオペレーション(FAQ、スクリプト、CTIデータなど)を接続する基盤整備も必要です。 これにより、「なぜ数値が動いたのか?」に対して仮説と改善がセットで動くようになります。 

 

“学習する組織”へ生成AIとの組み合わせ

ここで注目したいのが、生成AIとの連携による“気づきの自動化”です。 たとえば、以下のような活用が可能です。 KPI数値から要因を自然言語でレポート生成(例:「応答率が低下。チャット対応時間が20%増加」) FAQ更新のタイミングをKPI変動からAIが提案 SVがKPIから取るべきアクションをAIがサジェスト。これにより、属人的になりがちな分析業務や対策検討が“分散型ナレッジ”として共有可能になります。 さらに、こうした情報を社内コミュニケーションツールや社内ポータルに自動投稿することで、センター全体の学習力も底上げできます。 KPIは「共通言語」。運用が“対話の文化”を育てる。KPIを活かすうえで鍵になるのは、「数値を通じて会話が生まれる」文化です。 

現場:「このKPIは、今の業務に合っていない」 SV:「この傾向は、○○の影響かもしれない」 マネジメント:「今後の指標として、CXスコアも見ていきたい」 

このようなフラットな対話が生まれるための設計と運用こそ、KPI活用の本質です。 

 

KPIは変えられる──成果を出すための改善視点と設計アイデア 

KPIは組織の羅針盤であり、意思決定の基盤ですが、設計次第では「現場を迷わせる」ものにもなりかねません。ここでは、コールセンターやコンタクトセンターで見られる代表的なKPI設計の落とし穴と改善のヒントをご紹介します。 
 

【落とし穴①】「評価されたい数字」だけを見てしまう

現場が“良く見える”数値ばかりを重視してしまうケースです。 たとえば、応答率だけを追いすぎて、顧客満足度の低下に気づかない。 平均処理時間(AHT)を短くすることばかりに注力し、対応の質が犠牲になる。これは、KPIが“本来の目的”からズレてしまう典型的な例です。 

改善例:バランススコアの導入 

評価されたい指標だけでなく、「質と量」「効率と体験」の両面を測るよう、”多軸型の指標設計(バランススコア)”にしましょう。下図はコールセンターの状態を象限別に整理した図です。多角的な観点が必要になるので、複数の観点をスコアカード形式で可視化することで、偏りのない運営が可能になります。 
 
経営層と現場の求める指標の構造的なズレ概念図

図3:コールセンターの象限整理 

 

【落とし穴②】“誰のためのKPIか”が曖昧

設計されたKPIが、マネージャーには有効でも、現場オペレーターに意味が伝わっていないという例も多く見られます。たとえば、「FCR(一次解決率)」を掲げていても、オペレーター自身は「どう改善したらいいか分からない」スーパーバイザーも「結果がなぜ変わったのか分からない」 といった「伝わらないKPI」になってしまっていることがあります。 

改善例:階層別のKPI・行動指標の整備 

KPIは全体設計+階層設計で成り立つべきものです。 

・マネージャー:戦略視点のKPI 

・SV:チーム傾向の見えるKPI 

・オペレーター:行動に落とし込めるKPI(例:ナレッジ参照回数、自己完結率 など) 

KPIの「翻訳作業」が重要です。 

 

【落とし穴③】KPIが“変化に耐えられない”

センターの業務は日々進化しています。サービス内容も変わり、チャネルも増え、顧客ニーズも高度化しています。それに対して、「3年前に決めたKPIをそのまま使っている」 
「新しいチャネル(例:チャット・LINE)の指標がない」 といったケースは要注意です。 

改善例:KPIの定期見直しサイクルを仕組み化 

四半期ごとのKPIレビュー+年次での設計見直しを推奨します。 新チャネルの登場や生成AIの導入など、業務の進化に合わせて、“KPIの柔軟性”を保つことが重要です。 

 

【落とし穴④】「KPI疲れ」に陥る

意識が高い組織ほど、測るKPIが増えすぎる  
現場が「分析・報告・対策」で疲弊する といった“オーバーヒート”状態に陥ることもあります。 特にマルチチャネル運用をしているコンタクトセンターでは、チャネルごとにKPIが細分化し、 「見るべきKPIが多すぎて優先順位がつけられない」という混乱も見受けられます。 

 改善例:KPIの“整理と統合”と、自動化の導入 

本当に注視すべきKPIを3〜5に絞るため、現場と共に議論しながら選定・整理し、 BI+生成AIによる自動要約・レポート生成の仕組みを導入することで、KPI疲れの緩和が可能です。 

 

【落とし穴⑤】KPIが“BPO任せ”になっている

BPO(業務委託)をしている企業に多く見られるのが、「KPIはベンダーが見るもの」という誤解です。 発注側がKPIを「管理ツール」だと捉えると、改善が進みません。 
本来KPIは、「BPOパートナーと一緒に見るべき“共通言語”」です。 

改善例:KPIを共創ツールとして再設計 

共に改善し、共に成果を上げるパートナーシップ型のKPI設計が、BPOの価値を最大化します。 

従来型 

パートナーシップ型 

発注側がKPIを一方的に決定 

双方でKPIを設計・合意する 

達成しなければペナルティ 

未達も分析し、共に改善する 

数値重視の管理型 

顧客体験や従業員の成長など定性的な指標も重視 

KPIの設計は、奥が深い分、改善すればするほどセンターの運用全体が良くなります。 
現場・SV・マネージャー・経営層、そして発注企業とBPOベンダー――“ すべての関係者を“つなぐ接点”として、KPIを再設計が必要です。 

 

 

KPIと生成AIの相性とこれから 

KPIは「今の状況を把握し、目標達成のための行動につなげるための指標」です。 
その運用の成否は、単に“数値を取る”だけでなく、“意味づけて活かす”ことができるかどうかにかかっています。ここに、生成AIの力が非常にフィットします。 
 
コールセンターKPIと生成AI活用

図4:コールセンターKPIと生成AI活用 

人の作業では時間がかかる分析や言語化の部分を、AIが効率よく補助することで、KPIの“活かし方”が大きく変わってきているのです。 
 

 

データ→意味づけの自動化が進む

これまでKPIレポートは、 

現場が数値を出す

SVが分析して傾向を書く

マネージャーが要因を整理して対策を検討する 

という 段階的かつ属人的な作業でした。 ここに生成AIを組み込むことで、 

KPI値の変化に対する自動要因分析

問題点の自然言語要約

改善アクションのレコメンド生成 

といったインサイトの自動抽出が可能になります。

たとえば、「今週のFCRが前週比3%低下した原因は?」と聞くだけで、会話ログやFAQ参照回数などから理由を推定し、仮説を提示してくれる――そんな支援が実現できるのです。 

 

“見たい指標”の対話的レポート

KPIダッシュボードがどれだけ整備されていても、現場によって「見たい指標」は微妙に異なります。

たとえば、 

新人の応答率を見たいSV

特定時間帯のAHTをチェックしたいマネージャー

チャネル横断の顧客体験を見たい経営層 

など、立場によってKPIの意味が変わるのです。 生成AIは、こうした“人ごとの問い”に対して、「自然言語でレポートを作れる」インターフェースを提供します。

「この週に応答率が下がったのはなぜ?」といった質問に、 必要な数値+文章要約+グラフで返してくれるようになれば、KPIは“誰でも使える武器”になります。 
 

ナレッジ活用×KPIで“行動につなげる”

KPI改善のためには「何をすればいいか」が明確でなければ意味がありません。

ここでも生成AIは、 

過去の対応履歴や成功事例

トレーニングマテリアル

ナレッジベース 

といったセンター内の知識資産を統合・活用する役割を担います。 

 
KPIと生成AIで、次世代型コンタクトセンターへ 

多くのセンターが「KPIに追われる」日常から、「KPIを使いこなす」運用へと変わろうとしています。

そこに生成AIが加わることで、 

レポート作業の省力化

分析の質の向上

改善アクションの即時化

現場メンバーの自律支援 

といった変化が加速し、 “自走するコンタクトセンター”が現実のものとなりつつあります。 これはまさに、私たち電通総研が目指す「次世代型コンタクトセンター」の姿でもあります。

 

まとめ 


コールセンター/コンタクトセンター運営におけるKPIの重要性は、今や疑う余地がありません。 しかし、KPIは“数値をとること”自体が目的ではなく、 「どう活かし、現場や顧客体験をどう改善していくか」が真の目的です。 本ブログでは、以下のような視点でKPIについて解説してきました。

  • KPIが必要な理由と、適切な設計の重要性 
  • 陥りがちなKPI運用の課題と改善アプローチ 
  • 生成AIとKPIの相性と未来 
  • 成熟度に応じたセンター支援の考え方 

KPIを単なる“管理指標”から、現場を動かす力強いナビゲーションへと進化させるためには、 仕組みと文化、そして最新テクノロジーの三位一体が求められます。 
「うちのセンターには、まだ早い」と思っていませんか? 実は、そう思っているセンターこそ最も効果が出やすいステージにある可能性があります。 KPIの活用が未成熟な段階では、 

  • 設計の見直しだけでセンター全体が動き出したり 
  • 簡単な生成AI連携で報告作業が激減したり 
  • 可視化された指標が、メンバーの行動変容を促したり 

と、目に見える成果が出やすいのです。 逆に、「指標が多すぎて混乱している」センターでは、 本質的なKPIの整理と、現場の“納得感”を得るプロセスこそが必要です。 

最後に、コールセンターは、今や単なる対応の現場ではなく、企業と顧客の関係を創る戦略拠点です。 KPIは、その関係性を見える化し、磨き、成長させるための重要なコンパスです。 自社のコールセンター/コンタクトセンター業務にどのように活用できるか、ぜひ本記事を活用し、更に理解を深めてください。 

 

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