Salesforce Enterprise Edition および Unlimited Edition をお使いのお客様は、無料でSalesforce Data Cloud が使えるようになりました。 そこで、Salesforce Data Cloudの基本設定を解説するために、データストリーム設定から有効化まで、各段階でのポイントを押さえ、成功への階段を着実に昇っていくためのカギをお伝えします。 データは現代のビジネスにおいて重要な資産であり、その活用が競争力を左右します。データ駆動の未来を切り拓くためのヒントがここにあります。CDP (Customer Data Platform)の活用を始めてみましょう。
※ セールスフォースのCDPとは何か?については 「セールスフォースのCDPとは?特徴と活用方法を解説(Vol.54)」をご参照ください。
目次
Salesforce Data Cloudを導入する前に最低限知っておくべき基本機能は以下の通りです。
Salesforce Data Cloudにおいて様々なインターフェースからデータを取り込むための基本的な機能です。データストリームを設定することで、常に正確なデータを利用できます。
データモデル設定は、データを整理し、ER化するための基本機能です。データモデル構築はビジネスに特有のデータ構造を作り出し、データをより効果的に管理できます。カスタムオブジェクトの活用やリレーションシップの設定により、データの整合性と理解が向上します。
セグメント設定は、データを特定の属性や条件に基づいてターゲティングを最適化するための重要な機能です。異なる属性や条件に基づいてカスタマイズ可能なセグメントを作成し、ターゲットの精度を向上させます。セグメントは動的に更新され、変化する市場や顧客の状況に柔軟に対応します。
有効化設定は、セグメントデータを他システムに出力ための基本機能です。 セグメントをマーケティングキャンペーンや他のアクションに活用できます。 ※ Data Cloudには他にも色々な機能(計算済インサイト、ID解決、データ変換など)がありますが、まずはこの4つの機能を設定すればAmazonS3、Marketing Cloud Engagementなどにセグメントデータを出力できます。 これらの基本機能を理解し、設定することで、Salesforce Data Cloudを効果的に活用できるようになります。それでは基本的な設定方法をみていきましょう。
Salesforce Data Cloudを動かすための設定方法を動画でご紹介 データ統合基盤(CDP)の活用を始めてみませんか
1.新しいデータストリームの作成: Salesforce Data Cloudにログインしたら、メニューから「データストリーム」セクションに移動します。次に、「新規」ボタンを押します。
2. データソースの選択: 作成画面でデータストリームに取り込むデータソースを選択します。Salesforce Data Cloudでは、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud Engagement、AmazonS3、Google Cloud Storage、MuleSoftなどさまざまなインターフェースがサポートされています。ビジネスのニーズに合わせて適切なデータソースを選択します。
3. 取り込み項目・スケジュールの設定: 基本情報を入力します。ストリーム名や説明は追跡しやすいように適切に設定しましょう。 またデータを定期的に取り込むスケジュールを設定します。スケジュールはビジネスのデータ更新頻度に合わせて柔軟に調整します。
4. 設定の確認と保存: 入力した情報や設定を確認し、問題がなければ設定を保存します。これにより、新しいデータストリームが作成され、データの取り込みが開始されます。設定内容は後から変更できるため、ビジネスの変化に合わせて適宜調整しましょう。
1. モデル化するオブジェクトの選択 ステップ1で作成したデータストリームの詳細画面から開始ボタンを押します。
2. リレーションシップの設定 データモデル内のオブジェクト同士を関連付けリレーションシップを設定します。これにより、関連データの簡単な取得やデータの一貫性を確保します。 左側のデータストリームから右側のデータモデルに項目をマッピングしていきます。
※ 標準モデルのうち「Individual」と「Contact Point Email」は接続設定が必要です モデル間のリレーションを設定します。
3. カスタムオブジェクトの作成 ビジネスに特有のデータモデルが必要な場合は、カスタムオブジェクトを作成します。これにより、データをビジネスのニーズに合わせて柔軟に構造化できます。
4. フィールドの追加 選択したオブジェクトに必要なデータを収容するために、カスタムフィールドを追加します。データ型や関連性を設定し、正確で整合性のあるデータモデルを構築します。
これらの手順を追うことで、Salesforce Data Cloudにおいてデータモデルを効果的に設定し、ビジネスのデータ管理を最適化できます。
1. 基本情報の入力 Salesforceアカウントにログイン後、メニューから「セグメント」を選択し、新しいセグメントの作成を開始します。ここでは、セグメントに関する基本情報を入力します。セグメント名や説明を追加し、後で識別しやすくします。
2. 出力スケジュール設定 業務要件に合わせて出力スケジュールを選択します。(1時間、4時間、12時間、24時感)
3. セグメントの条件設定 カスタム条件や属性に基づいてセグメントを作成します。特定の属性や条件を設定し、そのデータを含むセグメントを定義します。これにより、ターゲットにしたいデータを的確に絞り込めます。
4. セグメントの件数確認 設定した条件に基づいて、セグメントの件数を確認します。
5. セグメントの保存 入力した情報や条件を確認し、問題がなければセグメントを保存します。これにより、新しいセグメントが作成され、ターゲティングが可能になります。
1. セグメント詳細画面へ移動 Salesforce Data Cloudにログインしたら、メニューから「セグメント」を選択し、対象のセグメントの詳細画面にアクセスします。
2. 有効化オプション選択 セグメント詳細画面にて、「有効化」を選択します。これにより、セグメントを有効化し、そのデータを具体的なアクションに転送する手続きが始まります。
3. 有効化の設定 有効化する連絡先を選択し、出力したい属性を選択します。
4. 設定の確認と保存 入力した情報や設定を確認し、問題がなければ設定を保存します。これにより、セグメントが有効化され、指定したトリガーが発生したときにアクションが実行されるようになります。
Salesforce Marketing Cloud Engagement運用ガイドブック 効率的なライセンスの使い方
Salesforce Data Cloudを導入し、ビジネスのデータ活用を強化するために、具体的なステップバイステップガイドをご提供しました。
データストリーム設定では、様々なインターフェースからデータを取り込み、ビジネスの意思決定を迅速かつ効果的に行う基盤を築きます。これは競争力を維持するための不可欠なステップです。 次にデータモデル設定では、データを整理し、関連づけることでデータ管理を向上させます。カスタムオブジェクトやリレーションシップの設定により、ビジネスに特有のデータ構造を構築し、データの整合性を確保します。これにより、データをより有益に活用できます。 セグメントの作成では、データを特定の属性や条件に基づいて抽出し、ターゲティングを最適化します。柔軟でカスタマイズ可能なセグメントを作成し、市場や顧客の変化に迅速かつ的確に対応します。 最後に有効化設定では、セグメントデータを出力し、マーケティング戦略を展開します。
Salesforce Data Cloudの導入においては、これらのステップを丁寧に踏むことで、データ駆動の成功への近道が開かれます。様々なインターフェースデータの取り込み、柔軟なデータモデル、的確なセグメントの作成、そして有効化(セグメントデータ出力)を実施します。
Salesforce Data Cloudを活用し、ビジネスの成果を最大化する一環として、導入を検討してみてはいかがでしょうか?
当サイトでは、顧客接点DXソリューションに関するダウンロード資料を多数ご用意しております。ぜひダウンロードいただき、資料をご活用ください。
2024年12月09日
MA導入成功への第一歩:IP Warm-Upの成功の鍵となる方法と注意点(Vol.90)
2024年12月02日
MuleSoft Anypoint PlatformをCDPの連携基盤として活用しよう(Vol.89)
2024年11月18日
どうする?Marketing Cloud EngagementとLINE連携(Vol.88)
2024年11月05日
コンタクトセンターのノンボイス化のメリット/デメリット、ノンボイス化のポイントを解説(Vol.87)
2024年10月21日
Marketing Cloudの連絡禁止リスト・初心者向け解説(Vol.86)
2024年10月15日
データドリブン企業になるための第一歩:Salesforce Data Cloud トライアルパッケージ(POC)のポイント(Vol.85)
全社的なDX推進や顧客接点の最適化、エンゲージメントの強化などお困りごとやお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。