皆さんは、PIM「Product Information Management」と言われる「商品情報管理」についてどの程度ご存じですか?
製造業は、世の中にあらゆる商品を投入し、さまざまな商品バリエーションを準備しています。一方、これらの商品情報を販売やマーケティングに利用しようとした際、いつでも利用できるように管理は行き届いているでしょうか。
よくあるケースでは、「売れ筋商品に関しての情報はたくさんあるが、ロングテール商品においてはどこに情報があるかわからない」という状況だったりしませんか。
今後どのように「商品情報」の有用性を高め、デジタル領域でビジネスを拡大していくポイントを、本記事では、以下の3点に絞って解説していきます。
目次
PIM(Product Information Management)とは、商品に関する情報を一元的に管理し、整理されたものを共有、配信するためのシステムです。
管理する対象となる商品が多様化しているケースや、さまざまな販売チャネルが存在する場合に効果を発揮します。業務において、欲しい情報がすぐに取り出せない!商品情報のメンテナンスが大変!販売チャネルごとに必要となる情報が違う!などの課題を抱えていらっしゃる場合は、PIMの導入効果が高いのではないでしょうか。
市場では、顧客体験(cx)の向上施策が多く展開される中、商品情報が顧客体験(cx)のKeyになることが年々明確化してきています。
CXソリューションの市場成長率(CAGR)は約15.6%と言われております。このCXソリューションからPIMを切り出してみると、PIMソリューションの市場成長率はなんと25.2%とも言われているのです。
地域で見てみると、日本及びアジアでは約28%という予測数字まで出ているそうです。
購買行動の加速に繋がる商品情報管理(PIM) ~購買行動の加速に繋がる商品情報管理(PIM) 基本ガイドブック~
昨今の環境変化により、企業は取扱商品の増加、販売チャネルの増加など、これまで以上に多様化したサービス提供が求められてきています。
PIMとは商品情報管理です!とご説明してきましたので、それを管理する目的もすこしずつ見えてきていると思いますが、日本の製造業がPIMを必要とする理由のひとつは企業のブランディングではないでしょうか。
本来の企業価値、企業イメージをより正確に提供すれば、企業ブランディングは確立してくると考えています。 情報はあるものの、各部門で商品をバラバラに保有していたり、または仕向け地によって情報の置き場が変わってきていたりしては正確な情報提供はできません。
商品情報を素早く準備し展開していくPIM。このPIMが注目される理由は、商品情報の信頼性向上です。現状の業務においてこの信頼性が欠けていることが、ビジネスチャンスを逃しているとは思いませんか。
信頼できる商品情報が整っているからこそ、デジタル領域において有用性を高めることができるのです。
皆さんはDAM(Digital Asset Management)のことを聞いたことありますか。よくPIMと比較されるもので、デジタルアセットマネジメントというものがあります。
双方共通しているのは、Webサイトでの情報発信や、カタログ媒体、SNSなどを通じて行うプロモーション用の商品情報を提供するものです。
ではPIMとDAMの違いは何でしょうか。PIMはセールスやマーケティングに利用する商品の仕様やパッケージ、配送における情報などのテキストデータを主としています。一方DAMは顧客、サプライヤ、3次元データ、図面などのデジタルアセットの情報を主に扱っている点が違いとなります。
製造業では商品を販売した後のアフターパーツ販売やサプライビジネスを行っています。特にライフサイクルの長いものや、EOL(End Of Life)を迎えた商品のアフターパーツ販売など、年々商品数は増加していく傾向ではないでしょうか。
最新商品の情報提供やカレント商品の仕様調査、回答など、旧来のやり方ではとても非効率です。従って、情報提供品質の低下を招いているのではないでしょうか。
新たにECサイトを立上げ、最新情報の提供も迅速にカレント商品の仕様を構築するケースがあります。また、これまで調査に時間のかかっていた情報においても、管理された情報を利用シーンに合わせて活用できるしくみで、顧客の期待に沿った情報提供実現することができます。
しかし、B2B領域では、ECサイトを立ち上げても、旧来の販売形態で売れていたものをECサイトで販売するだけではダメです。新しい商材が売れたからといって、売上向上が見込めるわけではないと、取り組みにブレーキをかけていませんか。
お客様からの視点で見れば、正確な情報提供がされたサイトからの購買意欲が高まるのは必然です。顧客体験を向上させることができれば、顧客満足度向上を達成し、顧客ロイヤルティを得られるのではないでしょうか。
製造業のDXに欠かせないPLMとCRMとのデータ循環のしくみ ~ユースケースを交えこれからの取組みを解説~
製造業における商品情報管理をさらに効果的に運用していくには、PLM(Product Lifecycle Management)やCRM(Customer Relationship Management)システムとの連携が重要となってきます。
PIMがCRMシステムと連携すると、お客様に対して正確で一貫性のある商品情報を提供することが可能となります。顧客属性、顧客行動に合わせた情報提供が求められています。
フィールドサービスソリューション ARガイドブック ~ARを活用してフィールドサービス業務の効率化を実現~
「PIM-PLM-CRMのデータ連携 製造業DX 3つの要素で顧客満足を勝ち取ろう」と題して、ご紹介してまいりました。PIM(商品情報管理)を中心とした製造業における顧客サービス、ロイヤルティ向上の重要性について解説してきましたが、ご理解いただけたでしょうか? PIM導入活用の効果を以下にまとめておきます。
【PIM導入活用の効果】
今後はよりリッチな商品情報提供を行い、お客様の購買行動の加速を促していきたいですね。弊社ではPIM,PLM,CRMのそれぞれの領域においてスペシャリストとノウハウを多く保有しております。皆様に、お客様との継続的なお取引を行って頂き、LTV向上と共に、何よりお客様との関係が強固なものになってゆく事をご支援していきます。
当サイトでは、本記事に記載された顧客接点DXソリューションに関するダウンロード資料を多数ご用意しております。ぜひダウンロードいただき、資料をご活用ください。
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