ブログ

デジタルマーケティングを成功させるためのペルソナ作成とは?(Vol.103)

  • 公開日:
  • 最終更新日:

マーケティングの成功は、顧客をどれだけ深く理解しているかにかかっています。たとえば、「20代」や「都市部の若者」といった広い範囲でターゲットを設定した場合、その層の全体に対して同じアプローチを行うことになり、その結果、ニーズや関心に的確に応えることができません。なぜなら、このようなターゲット設定では、広すぎてそれぞれの個別のニーズや行動パターンに対応しきれないからです。

顧客像をただ漠然と広く捉えるだけでは、マーケティング施策および効果をうまく活用することは難しいです。データを的確に活用して具体的な「ペルソナ」を作成することにより、マーケティング施策が一段と効果的になります。本記事では、ペルソナとは何か、どのようにデータを活用して作成するのか、そしてどのように活用できるかを解説します。特に金融業界の事例を交えながら、実践的に活用方法を解説していきます。

ペルソナとはなにか?

ペルソナは、特定のターゲット顧客層を具体化した「架空の人物像」です。ペルソナを作成して推進することにより、以下のようなメリットがあります

  • 顧客体験を向上させる一貫性のある施策の設計
    ペルソナを明確にすることで、顧客の期待やニーズに合った体験を提供できます。たとえば、ウェブ広告、メール配信、コンタクトセンターなど、複数のタッチポイントで一貫性のあるメッセージを実現することが可能になります。
  • 効果的なパーソナライズの実現
    ペルソナに基づいた施策は、顧客に響くメッセージを作りやすくします。
    具体例として、初めての投資を検討する「初心者」ペルソナ向けに、専門用語を避けたシンプルな内容のガイドをメールで配信する施策などが挙げられます。
  • マーケティングメッセージの明確化
    ペルソナを設定することで、特定の顧客に最適化されたメッセージを伝えることができます。たとえば、「教育資金を確保したい親」というペルソナに対しては、学資保険や投資信託(Nisa等)を軸にした提案が適切です。

よくターゲットとペルソナを混同させてしまう方がいるので、その違いを説明します。ターゲットは広範囲な顧客層を指し示すのに対し、ペルソナは具体的な1人の架空顧客に焦点を当てています。以下の図を参考にしてください。

図1:ターゲット

図2:ペルソナ

ペルソナ作成のプロセス

ペルソナを作成する際、なぜデータドリブンなペルソナ作成を行う必要があるのでしょうか。それは感覚や経験だけで作成したペルソナは、実際の顧客像とかけ離れるリスクがあります。データを活用することで、顧客の行動やニーズを正確に反映した信頼性の高いペルソナを作成できるのです。
実際には以下の3つのステップでペルソナを作成していきます。

ステップ1:データ収集

質の高いペルソナを作成するためには、まず信頼できるデータを収集する必要があります。以下のデータソースを活用しましょう。

  •  CRMやMAツール(例: Salesforce Marketing Cloud Engagement)での顧客データ。
  •  GA4を使ったウェブサイトの行動データ分析。
  •  ソーシャルメディアでの興味・関心の分析。
  •  顧客アンケートやインタビューでの直接的な情報収集。

ステップ2:データ分析でセグメント化

収集したデータを分析し、顧客をセグメント化します。たとえば、購買頻度(高頻度購入者と潜在顧客)や製品カテゴリごとの興味(投資商品 vs 定期預金)といった基準でグループを作ると効果的です。

ステップ3:ペルソナを具体化する

データに基づいて、以下のような詳細な情報を盛り込みます。

  • 基本情報: 年齢、性別、職業
  • 価値観や優先事項: 購買動機、課題
    例:
    名前: 鈴木太郎
    年齢: 35歳
    職業: IT企業勤務
    課題: 将来の資産運用に興味があるが、知識が不足している

図3:ペルソナ作成プロセス

Salesforce Data Cloudトライアルパッケージガイドブック
1ヶ月間のCDPトライアルパッケージです!

ペルソナ活用した事例

実際にペルソナを作成し、活用した事例を紹介します。ある地方銀行では、名義変更の手続きを行った顧客を対象に、ライフイベントに基づくマーケティング施策を実施しました。この施策の背景には、「名義変更を行う顧客は人生の転換期にいる可能性が高い」という仮説がありました。たとえば、結婚や出産などが理由で名義変更をする顧客は、マイカー購入、子どもの教育資金、住宅購入などの新たなニーズを抱えていることが想定されます。
そこで、この銀行では、名義変更を行った顧客に特化したペルソナを作成しました。このペルソナは、「30代前半、共働きの家庭、子どもが1~2人いる」といった属性を想定し、彼らが興味を持ちそうなマイカーローン、教育ローン、住宅ローンの案内を行いました。特にメールの内容は、ペルソナが抱える課題に寄り添った形で設計され、たとえば「子どもの成長を支える教育ローン」や「家族の新しい生活に合った住宅ローン」といった、具体的なライフステージに合わせたメッセージが込められました。
その結果、通常のメール配信ではクリック率が約1%程度であったのに対し、この施策では5%と約5倍の成果を上げました。この成功は、データドリブンなペルソナ作成が施策のターゲティング精度を向上させた好例と言えます。施策を行う際に、顧客のライフステージや行動に基づくペルソナを活用することで、より効果的なコミュニケーションが可能になることが示されました。

まとめ

デジタルマーケティングを成功させるためのペルソナ作成とは?と題しまして、ペルソナの定義、データを活用した作成方法、そして実際の活用事例について説明してまいりました。ペルソナは顧客の具体的なニーズや行動を理解し、効果的な施策を設計するための重要な基盤です。特に、データドリブンな方法で作成されたペルソナは、顧客体験の向上やパーソナライズの強化に大きく貢献します。
今回紹介した実例のように、ペルソナを活用することでマーケティング施策の成果を飛躍的に向上させることが可能です。貴社のマーケティング活動をさらに効果的なものにするために、この機会にデータに基づくペルソナを作成してみませんか?

当サイトでは、顧客接点DXソリューションに関するダウンロード資料を多数ご用意しております。ぜひダウンロードいただき、資料をご活用ください。

関連記事

最新記事

全社的なDX推進や顧客接点の最適化、エンゲージメントの強化など
お困りごとやお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

施策立案、システム基盤づくり、施策実施後の効果を明確にする運用についてポイントが分かる資料です。One to Oneマーケティングを実現してみませんか?
資料ダウンロードはこちら