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Microsoft Copilotの活用事例紹介|企業の生成AI導入の成功ポイント(Vol-142)

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前回のブログでは、Microsoft Copilotについての基本情報をまとめてご紹介しました。今回は、Microsoft 365やMicrosoft Dynamicsなどの業務ツールと連携することでさまざまなメリットを得られるMicrosoft Copilotの特徴に焦点を当てます。

実際に日常業務の生産性を大幅に向上させたという導入事例が続々と報告されています。Copilotを導入して成功を収めた企業の活用事例を中心に、サービスの特徴や導入時のポイントについて詳しく解説します。

Microsoft Copilotの基本情報

Microsoft Copilotとはどういうものか、Copilotを使うことでできることや、導入に必要な前提条件などについて詳しくは、前回のブログをご覧ください。

以下では、簡単に要点を振り返っておきます。

Copilotの概要と提供されているサービス

Microsoft Copilotは、Microsoft社が開発・サービス提供するAIアシスタントです。個人向けには無料版の「Copilot」、有料版の「Copilot Pro」のほか、法人向けには「Copilot for Microsoft 365」や「Copilot Studio」などのプランが提供されています。

▼Copilotの基本機能については、以下の記事でも解説しています。あわせてご覧ください。

https://crm.dentsusoken.com/blog/copilot_vol91/

Microsoft Copilotでできること

自然言語での指示入力により、以下のようなことを実現できます。

  • 日常的に、質問を入力し回答を得る
  • 長文や動画の要約を出力する
  • 資料や議事録、メールの下書きを作成してもらう
  • データ分析、グラフ生成を行う
  • マクロやプログラムの作成を行う
  • ウェブ検索や情報収集を行う
  • アイデア出しや提案をしてもらう

なぜ今、企業がCopilotを導入するのか?

多くのAIサービスが急速に普及し、Copilotも多くの企業が注目しています。企業はなぜ今Copilotの導入を検討しているのでしょうか。それは、Copilotを活用することで企業にさまざまなメリットが得られるからです。ここでは、そのメリットについて解説します。

営業業務の効率化

ある総合ITサービス企業では、 営業の業務全体の生産性向上を目的に、Copilotを導入しました。情報の検索・収集のほか、Microsoft 365のWord、Excel、Teamsを使用した業務の効率化も実施しました。その結果、残業時間削減を実現し、営業の提案資料作成や販促ツールの作成に注力できるようになりました。

社内の情報活用の最適化

Copilotは業務アプリとの親和性が高く、組織内での情報共有が容易という点が大きな特徴です。例えばCopilotでは、WordやExcelで作成されたSharePoint上のデータを横断的に検索・要約・分析できるため、社内の情報活用を最適化できます。このことからも、Microsoft社のビジネスツールを活用している多くの企業がCopilotの導入を検討しています。

社員のクリエイティビティ向上と生産性向上

Copilotはアイデア出しにも活用できます。例えば顧客から出された要件や自分が思いついたアイデアに対して、実現案を複数出させることも可能です。これにより、クリエイティビティ向上や生産性向上につながります。今まで新しいことを実現するのに多くの時間を費やした人もいるのではないでしょうか。Copilotでさまざまな案を出し、多くのアイデア検討を実現できることは、企業のビジネス競争に打ち勝つための強力な武器になります。

このように、企業にとってCopilotの導入は非常に価値あるものであることがわかるでしょう。以降では、さらに具体的にCopilotを使って業務を行うための活用事例を詳しく解説していきます。

【事例1】マニュアル作成と報告書作成の効率化

企業にとって新人教育向けにマニュアルを作成するケースは多いでしょう。マニュアル作成は手順の整理や注意点の記載、図表作成などで工数がかかる作業です。そこでCopilotを使えば、手順やポイントといった情報を与えるだけで、マニュアルの構成案を自動生成できます。例えば、以下のような作業が行えます。

  • 文書の下書き
  • 文書の作成
  • 文書の校正
  • 長い文章の要約

CopilotはWordに統合されているため、Word内に記載された内容をそのまま利用でき、アプリ間のやりとりも不要です。また、文章を作成する上ではビジネス向けの言い回しや丁寧な文体など、ケースごとに適切な対応が必要な場合でも、Copilotはそれらも考慮して文章を生成してくれます。マニュアルや報告書であれば、事前に作成すべき内容を簡単なメモに起こしておけば、その内容を踏まえて生成してくれます。

これにより、作成者は細かい部分の修正をするだけで済みます。また、提案資料の作成をするうえで必要なアイデアやコンテンツ、構成の提案もしてくれるため、イチから資料作成するよりも作業時間の大幅な短縮が可能です。またそのとき利用したプロンプトを共有することで、誰でも安定した品質の文書が作成でき、属人化の防止にもつながります。

Microsoft社が公開している活用事例(※)では、Microsoft 365 Copilotを導入し、150人規模の実証実験を行ったところ、調べものや文書作成などの作業時間について月平均で300時間の削減に成功したケースも紹介されています。日頃からマニュアルや報告書を作成している人にとって、Copilotは強力な味方になるツールといえるでしょう。

※ 出典:Microsift『千代田区が職員の「考える時間」を生み出すために Microsoft 365 Copilot を採用、Microsoft Unified を活用しながら全庁展開を推進』

https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/24695-chiyoda-city-microsoft-365-copilot?utm_source=chatgpt.com

【事例2】Excelによるデータ分析業務の自動化

ExcelとCopilotを活用すれば、大量のデータを素早く分析し、グラフによる可視化を行えます。これにより、これまで手作業でデータの可視化を行い、分析していた時間を大幅に短縮できます。

具体的には、以下の手順を行います。

  1. 分析・可視化する対象のデータを用意する(複数シートに分けてもOK)
  2. Copilotを使ってデータを加工
  3. Copilotを使ってデータを分析・可視化

Copilotでデータの加工や分析を行う際には、Excelの関数を記載する必要はありません。例えば「売上データを地域別に集計して」といえば、地域の項目を元に集計を行い、「売上金額の棒グラフを作成して」といえば、そのとおりにグラフを生成します。

データの分析においては、データの前処理・加工に手作業で時間をかけていた人も多いでしょう。データ分析には専門知識が必要であり、また非常に手間のかかる作業です。Copilotを使えば、自然言語で指示ができるため簡単に目的の資料を作成でき、また手動による作業ミスのリスクも減らせます。

Copilot を利用時、分析対象データや異常値・トレンドなど分析したい情報を指定すれば、必要な計算からグラフ生成による可視化まで自動で行ってくれます。さらに、その分析結果を理解したうえでのコメントの追加やレポート、報告書の生成も可能です。データ分析業務のほとんどを自動化でき、操作も簡単に行えるため、分析担当者にとって強力なツールといえるでしょう。

【事例3】OutlookとTeamsを活用した社内連携の強化

Copilotは文書の作成やデータ分析以外に「コミュニケーション」という観点でも支援してくれます。具体的には、OutlookとTeamsを活用した社内連携を強化してくれます。

例えばOutlookでは、以下のような支援が可能です。

  • 膨大なメールから重要な内容を優先順位づけして提示
  • メール文面の下書き作成
  • 添付ファイルの要点をまとめ、全体を要約

ユーザーはCopilotが生成した内容のレビューと最終調整のみで済むため、メール対応が効率化でき、情報の見落としも減らせます。他にも過去のメール内容や会議履歴をもとに、返信メールの内容を提案することも可能です。

Outlookのその他の活用例としては、営業/サービス担当者向けの機能「Copilot for Sales」「Copilot for Service」があります。営業/サービス担当者は、メール対応に多くの時間を費やしますが、Copilotを利用すればメールに関連する顧客情報や商談、トラブルの確認を迅速に行えます。また、メールの内容から修正すべき箇所や情報を踏まえての下書きも作成してもらえるため、社内データを活用したメールのやりとりがしやすくなります。

一方でCopilotとTeamsを連携すれば、大量のチャットメッセージの履歴から重要なやり取りをまとめたり、会議の議事録をリアルタイムに生成したりできます。特に、会議後の内容や決定事項の抽出、部門間で共有すべき内容の整理は、コミュニケーションを進めるために非常に重要です。Copilotを活用すれば、その場の情報を瞬時にまとめることができるため、情報の漏れを防ぎ、円滑に情報共有できます。

具体的には、Teams会議の準備やフォローアップをCopilotが支援してくれます。例えば会議に必要な情報もCopilotが自動的に情報を検索して提示したり、会議が終われば議事録を作成したりすることができます。2025年からはCopilotの音声入力機能がさらに強化されており、会議の音声からの文字おこしも可能となっています。これらの機能を活用すれば会議の振り返りも容易になり、情報共有もスムーズに行えます。

このように、OutlookやTeamsを利用している場合、Copilotが円滑な情報共有を実現し、組織全体のコミュニケーションの改善を実現できることがわかるでしょう。

導入を成功に導くためのポイントと注意点

Copilotを導入しても、効果がきちんと確認でき、なおかつ社内で多くのユーザーが使っているという状況にならなければ、意味がありません。Copilotの導入後、社内に普及させるためには、考慮すべき点や注意点がいくつかあります。それぞれ詳しく解説します。

利用範囲と目的の明確化

Copilotを導入するには、まず利用範囲および目的を明確にしましょう。Copilotは汎用性が高く様々な場面での利用ができますが、対象業務ごとに適した利用方法を決めておかないと、目的に沿わない使い方が多発し期待する効果を得られません。「自社サービスの提案資料の構成案をCopilotで作成し、資料作成時間を効率化する」など、具体的な業務内容や目標を決める事が重要です。

スモールスタートによる効果測定

新しい仕組みやツールを導入する際は、スモールスタートがおすすめです。一度に広範囲での導入を進めると、トラブルが多数発生した場合に対応が追いつかなくなったり、業務への影響が大きくなったりする可能性があり、高いリスクを伴います。社内業務の中から、まずは比較的効率化しやすそうな業務を選定し、先行導入しながら効果を測定すると、リスクを押さえながら導入効果を確認できます。

社内教育とトレーニングの実施

Copilotを多くの社員に利用してもらい、また「今後も使い続けたい」と思ってもらえるようにするには、社内教育とトレーニングが欠かせません。正しく使えなければ意図した結果をCopilotから得ることができず、逆に作業効率が落ちることもあるからです。また、トラブルが発生した際にフォローアップする体制も必要です。

Copilotを導入しても、一部のユーザーだけが使うようでは、効果が限定的になってしまいます。社内教育とトレーニングを実施して社内の多くのユーザーに利用してもらうことで、導入の成果をさらに高めることができるでしょう。

セキュリティ・情報管理への配慮

Copilotの利用にあたっては、セキュリティや情報管理への配慮が必要です。社内データを活用したい場合、同じくMicrosoft社の製品・サービスであるSharePointやOneDriveをすでに利用しているのであれば、設定済みのアクセス権限がそのまま反映されるため、情報管理もスムーズに行えます。そうでない場合、Copilotで入力したデータがそのまま学習され意図しないアクセス者にも利用される可能性があり、情報漏洩につながるリスクがあります。Copilotで使用するデータに対しては、セキュリティの意識や情報管理への配慮が必要です。

Microsoft Copilot導入支援サービス

Copilotを導入し成功させるには、考慮すべき注意点や導入前の準備、体制構築などやるべきことがたくさんあります。また、特定の業務や要件にあわせ、できるだけ効果を得られる形で導入を行うにはどうすればよいか、考えなければいけません。AI技術やシステムにあまり知見がない人にとっては、不安を感じる場合も多いのではないでしょうか。

弊社では、企業様向けにCopilotによる業務効率化を支援するMicrosoft Copilot 導入支援サービスを提供しています。詳しくは、サイトに詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。

Microsoft Copilotの活用は業務効率化につながる

本記事では、Copilotの活用事例を紹介しました。CopilotはMicrosoft 365をはじめ業務ツールと連携がしやすいという特長から、多くの業務で活用でき、作業の効率化を実現できます。

活用方法としてはWordやExcel、PowerPointなどを使った資料作成支援のほか、Microsoft Dynamics 365との連携による営業/サービス業務の支援などが挙げられます。また、SharePointやOneDriveとも連携できるため、社内のセキュリティを維持したまま、社内情報を有効活用できます。このようにMicrosoft社製品・サービスを使っている企業にとって、Copilotは多くのメリットが得られる強力なツールといえるでしょう。そのため、さまざまな業界の企業が導入を進めています。

ただ、Copilotの導入には事前の準備や押さえておくべきポイント、リスクなどが存在します。まだAIツールの運用に慣れていない人も少なくありません。一度に社内全体で導入するよりも、まずは対象業務・組織を選定し、スモールスタートで少しずつ導入をすすめ、効果を確認することをおすすめします。

弊社では、顧客接点DXソリューションの1つとして、Copilot導入支援サービスを提供しています。具体的には、Dynamics 365やSalesforceなどのSFA/CRMソリューションとBusiness Copilotを組み合わせたシステムの導入を支援いたします。Copilotを活用してマネージャー業務や営業活動の効率化により、お客様のビジネスをサポートいたします。実際にサービスを利用してCopilotを活用している事例もございますので、お気軽にご相談ください。

 

当サイトでは、顧客接点DXソリューションに関するダウンロード資料を多数ご用意しております。ぜひダウンロードいただき、資料をご活用ください。

※本記事の内容に関しましては2026年02月17日の情報を基に作成しています。
詳しい内容につきましては各製品・サービス・ソリューションサイトにお問合せください。

 

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