金融業界において、CRM(顧客関係管理)は重要な役割を期待されており、非常に注目されています。本記事ではCRMが注目されている理由、CRM導入によるメリット・デメリット、そしてセールスフォース社が提供するCRM製品:FSC (Financial Services Cloud)をご紹介いたします。
目次
CRMはCustomer Relationship Managementの略称で、翻訳すると「顧客関係管理」です。企業と顧客、もしくは企業と企業との関係性を管理・改善するためのツールです。CRMを活用することにより、顧客からヒアリングした金融情報や決済情報、顧客情報を把握できます。
これにより顧客との取引の手助けや、最適な商品を導き出し顧客に提案ができます。そして利益を導き出すことができます。CRM導入により営業パフォーマンスの底上げになり、利益が増えるため金融業界でCRMはとても注目されています。
まず、金融業界がCRMを導入するメリットをご紹介いたします。
顧客の情報を一元化して管理することができ、顧客の個人情報(年齢、性別、会社名など)、金融情報、ライフプランなど顧客の全体像を把握できます。その中から顧客のニーズなど収集・展開し、最適な提案が可能となります。
顧客との関係性を改善します。顧客のかかえている問題や、深層にかかえているニーズに応えられます。適切なタイミングで提案することにより、顧客の満足度に寄与します。
顧客の情報を管理し、顧客に合わせた金融商品の提案やアドバイスを提供することができます。CRMを使えば、しっかり顧客情報を把握したうえでコミュニケーションをとることが可能です。顧客信頼度が上がり、長期的な関係を築けます。
CRM導入より、コスト削減が可能です。CRMにより、顧客が必要とする情報を営業が得ることができ、顧客支援のコストが削減されます。またデータが蓄積されているため、引継ぎのコスト削減も期待できます。また、顧客データ蓄積により正確な顧客情報を把握できるため、マーケティングの効果も高められます。効果的なキャンペーンを実施することができます。
CRMを活用することにより、営業プロセスの自動化が可能となります。営業プロセスの自動化により営業担当の業務簡素化が可能になります。営業担当の生産性が向上し、売上の増加につながります。
CRMは、蓄積した情報をもとに顧客の行動傾向や行動パターンを把握することができます。ビジネス戦略の立案に役立ちます。
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では次に、 金融業界がCRMを導入するデメリットをご紹介いたします。
導入時にコストが必要となります。導入後もカスタマイズにより追加のコストが発生します。また最初は操作になれるまで時間(=コスト)が発生します。
CRMは複雑なシステムであるため、使い方を覚えるまでに時間がかかることがあります。定着までにも時間がかかり、業務に影響がでてくる可能性もあります。計画的なトレーニングの実施が必要となります。
古い情報や誤った情報を登録してしまうことがあります。これによりデータの品質の問題が生じ、間違えたまま情報として蓄積される懸念があります。
CRMには大量の顧客情報が格納されるため、情報漏洩やセキュリティ侵害のリスクがあります。金融機関は特に機密性が高い情報を取り扱っているため、情報漏洩は深刻な問題になります。適切なセキュリティ機能が充実した製品を選ぶ必要がでてきます。
FSC(Financial Services Cloud)とは、セールスフォース社が提供をする金融向けのCRMソリューションです。この製品の紹介をします。
顧客情報や営業進捗管理、マーケティング施策などの機能を持ち合わせています。また、顧客データを保護するための高度なセキュリティ機能を備えています。他システムとの連携することにより口座情報、資産管理などの情報をリアルタイムで把握できます。
FSCは、銀行、保険などの業界で利用されています。FSCは、顧客データの統合、顧客エンゲージメントの自動化、顧客インサイトの洞察力強化、コラボレーションの促進など、金融業界にとって重要な機能を提供しています。
FSCはアップデートが定期的に行われます。アップデートにより以下のメリットがあります。
セールスフォース社提供のFSCとService Cloudの組み合わせにより、金融サービス業界における顧客エンゲージメントとカスタマーサポートの改善を実現が可能となります。
例えば、顧客が金融商品やサービスに関する質問や問題を解決するためのセルフサービスオプションを提供が可能となります。また、Service Cloud のオペレーターは、金融商品やサービスに関する問い合わせに対する専門的な支援を提供できます。さらに、販売、カスタマーエンゲージメント、カスタマーサポートなど、顧客とのあらゆる接点で一貫した顧客体験を提供が実現できます。これにより、顧客満足度の向上、顧客獲得率の向上、そして収益の増加などのメリットが得られます。
セールスフォース社提供のFSCと Marketing Cloud の組み合わせにより、金融サービス企業は顧客エンゲージメントの向上や顧客獲得率の向上、売上増加などのメリットが得られます。
例えば、FSCとMarketing Cloudを組み合わせにより、金融サービス企業は、適切なマーケティングキャンペーンをタイムリーに送信できます。FSCからのデータを活用して、特定の顧客セグメントに向けたパーソナライズされたメッセージを配信できます。これにより、ターゲット顧客のエンゲージメントやコンバージョン率を向上させることができます。
また、FSCとMarketing Cloudの組み合わせにより、金融サービス企業は、リードジェネレーションのためのキャンペーンを作成ができます。FSCのデータを活用して、財務アドバイザーを必要としている潜在顧客を見つけ出し、彼らにアプローチすることができます。このようなキャンペーンにより、新規顧客の獲得につながる可能性があります。
さらに、FSCとMarketing Cloudを組み合わせにより、金融サービス企業は、ロイヤルティプログラムやリテンションキャンペーンの実施が可能ます。FSCのデータを活用して、長期顧客やVIP顧客に向けた特別なオファーやプロモーションを提供できます。これにより、顧客のロイヤルティやリテンションが向上し、長期的なビジネスの成長につながる可能性があります。
「セールスフォースの金融業界向けCRM製品とは?メリット・デリットも解説」と題して、ご紹介してまいりました。CRMがうまく活用できていなくリプレースを考えている、もしくはCRM更改が近づいているのであれば、FSCを検討していただければと思います。
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