AIエージェントソリューションの中でも「Microsoft Copilot」は、業務の生産性を劇的に向上させるAIアシスタントとして注目を集めています。このCopilotについて、これまでのブログでは基本情報や導入事例を紹介・解説しました。
しかし実際に導入しても「何をどう指示すればよいのか分からない」「どうやって業務に活かすのか」と、具体的な指示(プロンプト)についてハードルの高さを感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、すぐに業務に役立つMicrosoft Copilotのプロンプト集をご紹介します。Copilotをもっと活用したい方、プロンプト作成に悩んでいる方は、ぜひご覧ください。
目次
そもそもMicrosoft Copilotとは何なのか、どのようなことができるのかという点や、実際の導入成功事例などは前回までのブログで詳しく紹介していますので、そちらをご覧ください。
ここでは、簡単にCopilotの基本についてまとめます。
Microsoft Copilot(以下、Copilot)は、Microsoft社が開発しサービス提供するAIアシスタントサービスです。Copilotの機能を使って、例えばユーザーが「今日の天気は?」といった一般的な質問に対する回答を得たり、アイデア出しや文章の作成・要約などの情報を得たりすることが可能です。
Copilotの大きな特長は、同じMicrosoft社の製品と親和性が高く連携が容易である点です。例えば、連携先としてはブラウザのMicrosoft Edge、OfficeツールのMicrosoft 365、企業向けのCRMアプリケーションであるMicrosoft Dynamics 365などがあります。
Copilotは多くの生成AIと比較して、汎用的に使えるだけでなく業務アプリとの連携が容易という特長を持つため、さまざまな業務で活用できます。
▼他のケースにもCopilotを使用した事例は多くあり、以下の記事でCopilotのメリットとあわせてご紹介しています。Copilotの活用事例について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
https://crm.dentsusoken.com/blog/copilot_vol96/
Copilotは非常に便利なツールですが、上手に活用するには、指示となる「プロンプト」が正しくなっていなければいけません。Copilotをご存じない人のために、まずプロンプトの基本について解説します。
プロンプトとは、Copilotに伝える指示、質問のことです。例えば「今日の天気は?」「会議の議事録を作成してください」「このデータを分析してください」といった質問や指示は、すべてプロンプトです。
Copilotを活用して、期待した結果を得られるかどうかは、プロンプトの書き方にかかっています。不十分なプロンプトでは、間違った回答や意図したものではない結果となり、作業の効率化につながりません。プロンプトを作成するうえでのポイントを押さえ、良いプロンプト、悪いプロンプトをしっかり見極めることが大切です。
最初に、意図した結果が得られやすい効果的なプロンプトを作成するためのコツは、以下のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
Copilotによって達成すべき目的を明確に示します。例えば「メールの下書きを作成してください」だけでは、どういうメールの下書きを作成すればよいのかわかりません。「誰に向けてのメールなのか」「連絡なのか、依頼・お願いなのか、謝罪なのか」などの情報を加えることで、より期待した結果が得られやすくなります。
目的を達成する上で、把握しておくべき背景や前提を説明します。例えば「データを分析してください」だけでは、どのようなデータをどういう形で分析すればよいかわかりません。データを分析するうえで、必要となる情報を説明する必要があります。分析データのソースやデータの範囲、分析手法など目的を達成するための前提を明示することが大切です。
Copilotが生成した内容を意図した形式に出力したい場合は、出力形式を指定しましょう。グラフだったらどのようなグラフか、メールの下書きであればテンプレートを明示します。これにより、意図した内容を出力しやすく、出力結果を業務にスムーズに活用できます。
Copilotを利用して資料を作成する際には、目的とあわせて読者像を伝えましょう。例えば上司に承認を得たい場合は、承認を得る上司がどの役職や権限を持っている人かを伝えると、その人の立場にあわせた資料を生成します。同じ目的でも読者が変われば資料の内容も大きく変わるため、読者像を伝えることは重要です。
最初に悪いプロンプトを解説します。悪いプロンプトの特徴は、目的や読者像が伝わらないものや、曖昧な指示があるものです。例えば、以下のようなプロンプトです。
このように対象や形式など『何を』『どのように』という点が不足していると、どうすればよいかわからなくなります。「全部」とはなにか、「いい感じ」とはなにか、基準が分かりません。そのため、出力したものが期待したものとずれてしまいます。
これに対しプロンプトの良い例の特徴は、これらを明確にしたものです。つまり「目的」「背景・前提」「出力形式」「読者像」などの前提条件をしっかり伝えることが大切です。内容や出力形式をできるだけ詳しく指示し曖昧さをなくすようにすると、期待した結果が得られやすくなります。
これらの点を押さえて、次章では業務に役立つおすすめのプロンプトをご紹介します。
ここでは、業務に使えるおすすめのCopilotプロンプトをご紹介します。対象業務にあわせてカスタマイズし、ぜひ実際の仕事でもご活用ください。
『今日の〇〇会議のメール内容とTeamsの会話を要約し、決定事項・課題・次のアクションを3項目ずつ整理した議事録をWordで作成してください。』
「メールの内容、Teamsの会話」という入力データ、「決定事項・課題・次のアクションを3項目ずつ整理してWordで作成する」、という出力形式を含んでいます。それぞれを修正すれば意図した議事録を作成できます。
『この調査レポートを読み込み、重要なポイントを5つに要約し、経営層向けに簡潔な報告書形式でまとめてください。』 こちらも「調査レポート」というインプット、「経営層向け」という読者像、「重要なポイントを5つに要約し簡潔な報告書形式でまとめる」という出力形式を含めています。長文のレポートを要約して理解しやすくなるだけでなく、報告書の作成時間も短縮できます。
『売上データを地域別に集計し、棒グラフで可視化してください。また、前年比との比較を表形式で作成ください。』 集計対象と作成するグラフの種類という出力形式を指示します。また、比較表も作成可能でなため、グラフとともにコメントや表を付記したい場合は、あわせて指示するとよいでしょう。
『火曜から木曜の午前中に、営業部と開発部の合同会議を調整する内容のメールを作成してください。丁寧で簡潔な文体で、候補日時を3つ提示してください』 具体的なメール文面の内容や「丁寧な文体」といった出力形式を設定すると、実用的な内容が出力されます。メールの送信先や候補日時を確認・微調整すれば、案内メールを迅速に作成することができるでしょう。
『新製品〇〇を紹介する内容のプレゼン資料の構成案を作成してください。対象は経営層です。「課題→解決策→導入メリット→今後の展望」の流れで5枚のスライドにまとめてください。』 「目的」「出力形式」「読者像」などを具体的に指定すれば、品質の高い出力結果が得られます。
Copilotには、プロンプトを簡単に作成できるツールやサービスが用意されています。これらを活用して、Copilotをさらに便利に利用する方法を解説します。
Copilotプロンプトギャラリーは、Copilotプロンプトのリポジトリであり、プロンプトの管理や共有が可能です。リポジトリはウェブサイトまたはCopilotアプリを介してアクセスできます。プロンプトギャラリーにはあらかじめ推奨されるプロンプトが用意されており、それらをカスタマイズして効果的なプロンプトを簡単に作成できます。1からプロンプトを作成するのではなく、プロンプトをチームで共有し再利用することで、Copilotを最大限活用できます。
Copilotの利用は対話形式だけではありません。Copilot Chatから、プロンプトをスケジュールして実行できます。実行手順は以下のとおりです。
例えば「今日の私の予定を教えてください」というプロンプトを毎朝自動で実行するように設定すると、指定した時間に自動で予定のリストをCopilotが出力します。
Copilotは非常に便利なAIサービスですが、押さえておくべき注意点があります。大きく以下の3点について解説します。
プロンプトは、多くの情報を盛り込むと伝わりにくくなり、意図した結果が得られなくなります。取り扱うべき情報が多い場合には指示内容を分割して段階的に出力することで、期待した内容に近づけることが可能です。
Copilotが出した出力内容は、必ずしも正しいとは限りません。場合によっては、誤った情報や古い情報をもとに出力している場合もあります。そのため、出力された結果の情報源を確認し、正確な情報であるかを確認するようにしましょう。Copilotが出力した結果は参考程度にとどめ、過度に期待しすぎないことが大切です。
Copilotに入力された情報は、クラウドサービス上に保存されます。そのため、情報漏洩には注意が必要です。特に注意すべきポイントは個人情報や機密情報が含まれるデータソースは学習させないことです。学習対象データに個人情報や機密情報が含まれていると、意図しない場所・利用者において出力されることにより、情報漏洩に繋がる可能性があります。
とは言え、基本的にCopilot上で入力されるプロンプトは、Microsoftのセキュリティ、プライバシー保護によって守られているため、利用ユーザー側の同意がないかぎりは他者が使うCopilotやOpenAIモデルの学習に利用されることはありません。Copilot AI機能のデータ共有オプションを、自社の運用ポリシーに沿うものへ固定しておくことが大切です。
企業内でCopilotを導入する場合は、リテラシーや情報管理を徹底するよう体制を整備しましょう。
Copilotは様々な業務で連携がしやすいAIアシスタントです。プロンプトの仕組みを理解し、適切なプロンプトを入力すれば業務効率化につながる結果を出力できます。
さらに弊社では、SFA/CRMと掛け合わせたCopilot導入支援サービスを提供しており、ユーザー様に向けてCopilotを最大限活用するための支援を行っております。積極的にCopilotを利用できるための教育支援も行っておりますので、ぜひご相談ください。
当サイトでは、顧客接点DXソリューションに関するダウンロード資料を多数ご用意しております。ぜひダウンロードいただき、資料をご活用ください。
※本記事の内容に関しましては2026年02月17日の情報を基に作成しています。 詳しい内容につきましては各製品・サービス・ソリューションサイトにお問合せください。
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